五七五を始められた皆さんが、面白かった本をご紹介下さることがあります。
ここではそんな皆さんの声を集めてみました。

私の歳時記
気軽にチャレンジ!
みんなのお薦め


私のお薦めの一冊




「はがき絵って、たのしい〜俳句を贈ろう〜」  (辻 桃子著)

NHK出版 2005 ¥2,000
NHKのBS俳句王国主宰常連のおひとりで、山口源さんがゲストで出られた時の話題でもおなじみの、辻桃子さんの本です。辻さんが絵も描かれるということは最近になって初めて知りました。最近、俳句に限らずはがきの「絵手紙」を時々目にしますが、親しい人への手紙代わり、あるいは自分の日記代わりに、日常のちょっとした観察や思いを、俳句と絵ではがきに残しておけたら、どんなに素敵でしょうと思っておられる皆さんにぜひぜひお薦めの本です!
「俳句・俳画は下手がよい」というのは辻さんの持論のようで、BS俳句王国でも、しばしば、他の参加者とは違った興味深い見解を伺えますが、この本でも「実物そっくりに写し取ったり、華やかに美しく描いてしまっては俳画になりません」とおっしゃっています。一見、美貌にも才知にも恵まれ、華やかな才女に見える辻先生が、このような境地に達しられたのにはどのような経過があったのだろうと思っています。
豊富な作品例と、描き方の解説もありますが、ただ見ているだけでも、本当に楽しい本です。これはNHKテレビの講座のテキストとして編集された本ですが、これと別にカタログハウスからも「桃子の俳句はがき絵の描き方」という本も出ています。
たまこさん



「袖珍版・芭蕉全句」  (堀 信夫監修)

小学館 ¥1,200
「大垣・芭蕉の旅」に向けて現在勉強中です。
「袖珍版・芭蕉全句」と言うのを手に入れました。これがまたスグレモノで、句の一部しかわからなくても引ける索引「三句索引」、「季語索引」、「芭蕉年譜」(こないだの「冬の日」も載っていました♪)、「芭蕉足跡地図」、「異形句一覧」・・・至れり尽くせりの1200円!! 思わず買っちゃいました。
はなはなさん



「あなたも俳句名人」  (鷹羽狩行・西宮 舞著)

日本経済新聞社 ¥1,400+税
この本は、よくある歳時記のように「春・夏・秋・冬・新年」に分けて季語を紹介しているのではなく、「時候・天文・生活・植物・・・」のようにまず項目に分けられ、さらに各項目ごとに「春・夏・秋・冬・新年」と分けられています。
内容は最初に「原句」が紹介され、解説があって「添削句」が紹介されています。添削は鷹羽先生が、どうしてそのように添削したかをお弟子の西宮さんが簡潔に書いていらっしゃいます。
句を作り始めてしばらくすると、どう添削するとどんな句になるのかということに興味がわくのですが、これはその興味を満たしてくれる一冊です。
西宮さんの解説を読むと、作り手の視点と思いを十分に汲んだ上で、その情景がより明確になるように季語や言葉が選ばれているのがわかります。(まあ、わかるのとできるのは別ですが・・・。)
また「切れ字」や動詞の使い方など、基本的なこともさりげなく書かれていて、それも勉強になります。(勉強になるのと、作れるのはやはり別ですが・・・)
装丁も美しく、大きさも手頃でお気に入りの本です。
こでまり



「「底のぬけた柄杓―憂愁の俳人たち―」  (吉屋信子著)

朝日新聞社文庫 昭和54年
「底のぬけた柄杓」は、吉屋信子の俳人論で、次の10編から成っている。

「私の見なかった人」(杉田久女)
「墨堤に消ゆ」(富田木歩)
「一身味方なし」(岡本松浜)
「つゆ女伝」(渡辺つゆ)
「底のぬけた柄杓」(尾崎放哉)
「月から来た男」(高橋鏡太郎)
「河内楼の兄弟」(安藤赤舟・林蟲)
「岡崎えん女の一生」(岡崎えん)
「救世軍士官」(石島雉子郎)
「盲犬」(村上鬼城)

また、解説を書いている石塚友二氏は、石田波郷と共に「鶴」を創刊した俳人で、吉屋信子さんは一時「宗有為子」の俳名で「鶴」に投句されていたということだ。

俳人論といっても、専門家による学術的解説ではなく、吉屋さんがちょっとしたきっかけから興味を持ち、その俳人の人となりや生涯について関係者を取材したり、資料を探したりと、コツコツ調べて書かれたものでとくに、ふと目に止まった新聞の交通事故の記事から浮かび上がってくる「岡崎えん女」や、一緒にスキーに行った友人が怪我をしてかつぎこんだスキー場の老医師の家にかけられていた色紙「春寒やぶつかり歩く盲犬」がきっかけで調べる鬼城の生涯などは、その経過がとても興味深い。

取り上げられている11人の俳人のうち、「現代の俳句」(平井照敏編・講談社学術文庫)に載っているのは、放哉と久女だけであり、この2人をも含めて、俳人としての栄光とは縁のない、恵まれた生涯を送ったとは言えない人々ばかりが取り上げられている。
そしてそれはきっと、吉屋さん自身に、何か世間一般の価値観と相容れない所、分かれ道があったならなぜか損をするほうの道を選んでしまうような所があり、この人々の生涯を追って書かずにはいられなかったのではないかという気がして、「う〜ん、ちょっと暗い〜」と思いながらも次々と読ませてしまう迫力に満ちている。

ここに書かれている杉田久女については、田辺聖子さん(田辺さんも「花衣ぬぐやまつわる」という、久女評伝を書いており、先にこちらのコーナーにも紹介させていただいた)は、世間一般の久女悪女論を脱していないとして不満を持っておられるということだが、田辺さんの本との四半世紀の時差、また、吉屋さんが星野立子など高浜虚子サイドの知り合いが多かったことを考えれば、かなり事実に即して、色眼鏡を避けて書こうとしているという努力は感じられた。

ちなみに、この文庫本は、Amazonで見ると現在は在庫切れになっており私は図書館で借りました。講談社文芸文庫で「鬼火・底の抜けた柄杓」として出ているものは書店でもAmazonでも入手できるのですが、これは、俳人論の10編中3編のみを収録し、他の短編小説数編と組み合わせたものです。杉田久女も入っていませんので、俳人論のほうに興味のある方は、朝日新聞社刊のほうを、図書館または古書店で探されるのがよいかと思います。
たまこさん



「つらつら椿―浜藻歌仙帖」  (別所真紀子著)

新人物往来社 
面白かったです。長編なんですが、俳諧が取り持つ大勢の人々が織り成す物語で俳諧の宗匠は「浜藻」さんという女の方、それに絵草子屋の夫妻(!)、芸事のお師匠さん、などなど。それに関係してくる大勢の人々に事件いっぱい、恋あり俳諧あり捕物あり、同心の旦那も俳諧の仲間入り、とすっごい盛りだくさんな内容でした。
今の俳句と違って、確か昔の「俳諧」は何人もでいっぱい続けて詠んだと聞いたように思ってたのですが、その俳諧を皆で詠むシーンもあって最初ちょっと分かりにくくて惑ったのですが、物語が面白かったです。こちらの皆さんにもおすすめかも、と思いました。
宗匠さんは婿養子を取った江戸近郊の村の名主さんの娘なのですが、俳諧の修行で全国を遊学して歩いたそうです。あとがきを読むと「浜藻」さんという方は実在の活躍なさった女俳諧師さんだったそうです。おすすめです(^-^)
のばらさん



「一度は使ってみたい季節の言葉」  (長谷川 櫂著)

小学館 ¥1,800
5年ほど前に買った本で、季語を調べる際にとても重宝している本が あります。(続編も発行されているようです。ご存知の方もいらっしゃるかも しれませんね。)
季語と俳句が紹介されていて、美しい写真も掲載されていて眺めるだけでも楽しい本です。
俳句を詠むときはもちろん、手紙を書くときにも重宝する本です。
橘さん



「逆引き季語辞典」  

あと、収録語数が多いのに魅かれてろくに中も見なかった「逆引き季語辞典」、これはちょっと後悔…。
なぜさかさま読みで引く意味があるんだーっ???
韻を踏むから? さかさ言葉で俳句しろっての????
「逆引き」っていうのは、使いたい言葉から引いて、それが春か夏か。。。って調べられるんだって勘違いしちゃったんですよね。
先日紹介した「句会・吟行必携」は、言葉はわかっても季節がいつかが書いてないの で、 結局また歳時記に戻って引きなおしするのが、ちょっと面倒…だったので。
はなはなさん



「俳句古語辞典」  (学研)

学研 ¥930+税
俳句って現代語より古語を使ったほうが伝わるような気がするので、 よく旧かな遣いにしたり、古文にしたりするんですが…
高校時代はフィーリングで古文をクリアしていたいい加減な高校生だったので、 ちょっと困っていたんですよ。 と、いうことで。
はなはなさん



「菊枕」  (松本清張著 「或る小倉日記伝」収録) 

新潮文庫 ¥560(税込)

「花衣ぬぐやまつわる・・・・・・」  (田辺聖子著)

集英社 ¥1,640(税込)
上記は、歳時記や手引き書とはちょっと違いますし、あまり楽しい読み物という訳でもないのですが、印象に残っている本です。

いずれも、その才能は高く評価されながら、毀誉褒貶の激しかった女流俳人、杉田久女をテーマにしたものですが、清張作品は、久女はじめ登場人物はすべて変名としたモデル小説の短編、田辺作品は500頁を越える長編の評伝、と異なっており、読み比べてみると面白いです。

「菊枕」を読んだのはもう30年近く前ですが、非常に印象的な作品で後に誰か女性作家が、必ず同じテーマで書いてくれるのではないだろうかと期待していたので、昭和62年に田辺作品が出た時はとても嬉しく期待して読みましたが、期待以上の本でした。
田辺作品には、久女の他、橋本多佳子・長谷川かな女・竹下しづの女・久保より江・中村汀女などの女流俳人も取りあげられており、女性の人生と芸術という永遠のテーマが、時に重苦しくもありますが、興味深いものです。
作者独特のもの柔らかな文章でありながら、男性の傲慢や偏見に対する鋭い批判もあちこちに見られ、さらには、そのような男性心理をうまくやり過ごして「誉められる女」になった同性たちのツケを全てかぶってしまったのが久女では、という指摘に、今でもそのような事は少なくないのでは?とドキっとさせられたりもしました。
たまこさん
実は今「花衣ぬぐやまつわる・・・・」を読んでいます。たまこ様がご紹介でしたよね。本屋さんで見つけて買いました。まだ途中なんですが、のめり込むように読んでます。田辺さん大好きなんです。それにしても、久女さんについてはわたしは伝説も何も知らないのですが、捻じ曲げられた伝説の痛ましさと、一家の主婦だった育ちのしっかりした一人の女の人の人生が動いて行く様子がおもしろいです。田辺さんのクッキリした文体も歯切れよく、そしてただの伝記じゃなく田辺さんがたどって行く過程も書かれていておもしろく、ぐいぐい読み進みたくなってます。
のばらさん
田辺さんの作品、杉田久女もですが、橋本多佳子など名前を知っているだけだった女流俳人たちについても書かれていて面白かったです。久女・多佳子の一種のライバル関係とか…。あーでも大分前に読んだので、だいぶ忘れています(汗)。
たまこさん
花衣。。。杉田久女伝を読みました。偶然ですが、菊枕も読みました。
20年位前テレビでドラマ化されたものを見たのが、其れが杉田久女のものだと最近気づきました。(樹希樹林さん主演でした)テレビの方はもうおぼろげにしか覚えていないのですが、娘さんが出てみえたので「花衣」を基にしたものだったのでしょうか?
「菊枕」は俳句は一句も出てこなくて俳人の挫折した人生を描いたものだったと思いました。どちらかといえば夫である人に同情的な書き方でした、師匠である高浜虚子に人生をささげつくして滅びていった人といった書き方だったように思いました。
男の人の目を感じさせる書き方のように思いましたが「花衣」を読んだ後感じたことは取材の差です。もともと短編ですし其れは仕方のないことかもしれませんが、それにしても恋多き人だったの説もあるとかでも「菊枕」でも「花衣」でもそういうことはあまり書いてなかったと思いますが、もう一遍の吉屋信子氏の「私の見なかった人」はアマゾンにも図書館にも古本にもなくて読むことが出来なかったのは残念です、読み比べてみたかったと思いました。
花衣。。は長編でということもありましたが読み応えがあり取材も行き届いていたと思います。すべてではないかもしれませんがかなりの部分で久女を書きえているのではと思います。恋多きというのも人を求めていたというか、俳句を語れる人を求めていたのではないかと思いましたがどうなのでしょうか。花衣。。を読んだあとしばらく私の心に残った作品でした。
ぐりさん



「藤沢周平句集」  (文藝春秋編)

文藝春秋社 ¥1,429+税
藤沢周平ファンにはお馴染みの「海坂藩」の「海坂」という名は、実は俳句誌の名であったというのは、意外に知られていないのでは ないでしょうか。
「海坂」は、今も浜松市で発行されている「馬酔木」系の俳誌ですが、山形県鶴岡出身の藤沢氏がなぜ?実はこの俳誌は、昭和20年代後半、氏が上京して療養生活を送っている時、療養所の仲間で作った句会の指導者がこの「海坂」同人だったため、氏もこれに投稿する ようになり、その後時代小説を書くようになって、この名前を「無断 借用したのである」ということなのです。
「藤沢周平句集」には、この時代の、自然・死・病などをテーマにした俳句と、小説「一茶」の背景に関するものを始めとするエッセイ9編が収録されており、周平ファンにはお薦めの1冊です。
たまこさん



「わかりやすい 俳句の作り方・
     俳句づくりの基本から句会、吟行まで」」  (鈴木貞雄著)

(株)日本文芸社 ¥1,000+税
私の叔母が俳句をもう長い事やっていて、新聞紙上に載ったり、叔母が住んでいる市の主催の俳句の催しの時に優秀を頂いたりと結構上手いです。で、私の母は川柳の方をやっています。所属している同人誌に毎月投稿をして楽しんでいるので、以前に叔母が俳句もやるようにと持ってきてくれました。でも母はかたくなに川柳を続けています。
有名ドコの俳句もいっぱい載せてくださってあったり、俳句に必要なルールなども初心者用に解説してくれてあります。
なによりも、俳句に必要な季語も季節毎に分けてくれてあって、季語の知らない私には、重宝しそうです。季語の数って、凄〜く多くて驚きました。其の時期のものはたいてい季語になっているのですね。ゆっくり、読んでみます。
蛍さん



「名句で味わう四季の言葉」

小学館 ¥2,730+税
写真集風の歳時記はないかと探していて見つけたのが「名句で味わう四季の言葉」小学館発行。
これはハードカバーでちょっとお高いのですが、季節ごとに写真で俳句を紹介、解説も充実しています。
季節ごとに季語もまとめてあるので、歳時記代わりにもなります。
はなはなさん



「吟行・句会必携」  (角川書店編)

角川書店 ¥1,575+税
俳句される方にいい本見つけましたのでご紹介。
歳時記はもちろん必要だと思うのですが、面白い視点でまとめてある本で「吟行・句会必携」角川書店発行で、多分俳句や詩歌の棚にあると思います。
箱入り・合皮カバーのコンパクトな辞典タイプの本で、季節ごとではなく、使いたいジャンルの言葉ごとに類語をまとめてあるというもの。
季語だけではないのでなかなか使いでがあります。例句も多いので勉強になります。
はなはなさん
以前見かけて「いい本だなぁ」と思ったのですが、はなはなさんのご紹介で思い出し、手にすることができました。(感謝)
類似語が出ているので、「こんなことが言いたいのに〜」という時に開くと、素敵な言葉に出会えます。
こでまり



「現代の俳句」  (平井照敏編)

講談社学術文庫 ¥1,300+税
高浜虚子に始まる現代俳句の作者107人を選んで、その生年順に略歴と作品がまとめてあり、見やすくコンパクトであると共にたいへん充実したハンドブック。
「自然をテーマとした時代から、人間探求の俳句へ、社会性を持つ俳句へ、そして、ことばが主役となる 俳句へと大きく展開する現代俳句の今後を示唆する」と紹介文にあるとおり、現代俳句の流れと、さまざまな作者の個性を一望 できて興味深い本です。
たまこさん



「鷹羽狩行の一句拝見」  (鷹羽狩行著)

NHK出版 \1,600+税
著者の鷹羽狩行(たかはしゅぎょう)さんは当代を代表する俳人のお一人です。
内容は、鷹羽さんが「NHK俳壇」誌上で、3年にわたり3人の初心者の方に俳句の手ほどきをされたものです。句を作った時の気持ちや状況をよく聞き、季語の選び方や添削の仕方を会話形式にしてまとめられた、とてもわかりやすい本でした。
その3人の方とは、1年目が作家の北原亞以子さん、2年目が真野響子さん、3年目が音楽家の森ミドリさんです。才能豊かな方々なので、できた俳句も個性が光っていました。
こでまり
今、こでまりさんお薦めの「鷹羽狩行の一句拝見」を読んでいるところですが(面白いです!)
読めば読むほどやっぱり私が俳句なんて百年早かったわと思うばかりですが、そう思うっていうことがつまりは、ハマってるということなんでしょうね。
たまこさん