戻る

 お役者松
「新装版 江戸の子守唄」より  (平岩弓枝著:文芸春秋刊)
先月は読後感も爽やかな「白藤検校の娘」にたくさんご参加くださって、ありがとうございました。「朝顔」「琴」などにおきみさんの成長や、親子の情愛を詠みこんだ五七五が揃い、より深くお話の世界を感じることができましたね。

さて、今月は「お役者松」を選びました。
誰です?笑っているのは。

ご常連の中にも「源さんファン」「通之進さんファン」「宗太郎さんファン」など、名乗りをあげていらっしゃる方は多いですが、何を隠そう(全然隠していない)私はお役者松の贔屓です。
掏摸にあてはまるかどうかは別として、職人気質で友情に厚く、根っこのところは信用できる、いい男ですよね。
平岩先生、また本編に登場させてくれないでしょうか。

と、思い入れがありすぎると失敗作が増えるのもよくあることで、今月の私は、かなり不出来とお思いください。(あはは)

さあ、今月はどんな五七五になりましたでしょう。

(平成十六年七月)
このたびの「福井豪雨」について  
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
実は今月はどうも一句も浮ばず師匠にお送りしていなかったんです。
好きなお話だし、初代NHK版もしっかり見直したのに。
しかも師匠がお気に入りの松吉さん話なのに・・・ 気が付けば締め切りが・・・
なので今月はパスさせて頂いて(涙)
皆さんの素敵なお句を楽しませて頂くことにします。

今月もまた大盛況で、もちろん湯飲み君と茶たく君、
そして既にレギュラーの座を確保している狐火君も登場で、
存分に楽しませて頂きました。競作ポイントも沢山あって、
皆さんそれぞれの視点で詠まれているのがまた楽しです。
(あっちの管理人さん)


はいりんぐ」拝見しました。今月も素敵な句がいっぱいですね。
これからまたゆっくり拝見に行ってきます。
例の二人組みが隠れていたこと、全く気付かなかったです。
だんだんと隠れ方が巧妙になってきましたね。
枝豆持って我が家にも来てほしいなぁ。
(橘さん)
「今月の五七五」を拝見してきました。
今月は読みながら、ご本家の「イラストクイズ」に飛んだり
たまこ様のところの「こころ模様」に飛んだり、企画が色々で楽しかったです。
皆様、競作ポイント、というのか「詠みどころ」をよく見つけますねー。
漠然とストーリーを追うことしかしていなかった私は
なんと浅い読み方をしていたことか。
新装版の発売を機にもういちど新たな気持ちで読みなおそう!と決意したのでした。
(小式部さん)
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



 TERAIさんの五七五 

「お役者松」はまだやっていませんでしたっけ?私は元祖「かわせみ」の高橋長英さんの演技が非常に印象に残っています。テレビのイメージが強く残っていたので、割と早くできました。萩が出てきますが、ご本家の旧暦カレンダーによると、旧暦7月というのは今の8月後半〜9月前半くらいにあたるんですね。?マークは投稿規程違反かな〜。
 (UP後に)
私は今のところテレビも原作もストーリーを追うのにせいいっぱいで(と、いうか無事解決して、はいおしまい、よかったよかったって感じで深読み出来てませんので)、先日の蛍さんの「もう一つの江戸の子守唄」といい今回の師匠のといい、ただただ、感心するばかりです。そういえば今回もわたしが一番乗りだったみたいで…。千姫さんのお話ではないですが、小説に出て来る言葉を使ってストーリーを追うだけなら、わりと簡単なんですよね〜。それと昔から早めに出しておかないと、締め切りが迫れば迫るほど焦って出来なくなるタイプですので、今回も早く出してしまいました。
(TERAIさんの談)

「お役者の兄い、すまねえ、さっきはおかげで助かったぜ」
  (略)
ぎょっとしたように相手が東吾をみた。月明りですかすようにまじまじと眼をこらす。
「俺が、誰かに似ているのか」
「お役者松」より
   
東吾様 似てたそっくり 色男
   

読み進むと東吾さんより通之進さんに似ているとか。ってことは宗太郎さんにも似ているってこと?
それにしても松吉と東吾さん、お兄様に宗太郎さん、全部並べて見てみたい〜(by長助の女房・おえい)
(はなはなさん)



大川端の「かわせみ」を知っているかというと、松吉は、にやりと笑った。
「むかし、鬼と呼ばれた八丁堀の旦那のお嬢さまがやってなさる宿屋だそうで・・・・・・」
「そいつを知っているなら、結構だ。この手紙を渡せば、間違いなく一両は都合してくれる。行って来い」
「お役者松」より
   
一両が なくて無心を 恋女房
   

TERAIさまは『原作の言葉を使って五七五を作るだけ』とおっしゃってお出でですが、それが気持ちの中にスラスラ〜と入って来る素直なお句になっていると思います。このお句も、るいさんと東吾さんのさりげなく信頼しあっている様子が上手に詠まれていると感じました。
(蛍さん)



   
萩の寺 いくら待てども 現れず
   
おちぶれた 産みの母より 生さぬ仲
   

同県のせい(?)か、今回の発句ポイント(心情)がわたしと似通っている様な気がします。いつもながらサラサラと読まれていてすごいです。
(すみれさん)
TERAIさんはお久仁を詠まれたのですね。育ての母の必死さが幸吉を動かしたのでしょうね。
(はなはなさん)
「萩の寺…」このお句は、『梅一輪 いくら待てども 現れず』とも置き換えられそうですね〜。相合傘でイチャイチャしていては、現れっこないですワ〜。ハハ…、済みません、お題が違いました。やってきたのは藪蚊ばかりでは、散々ですね。
(蛍さん)



昨日、東吾の手紙を持って来たので、るいが一両を出してやると、一度帰り、夕方、又やって来た。
「ご迷惑をかけてすまないから、働きで返させてくれっていうんです。ことわったんですけれど、話をきいている中に面白くなってしまって・・・・・・」
「お役者松」より
   
色男 雇って女中 大騒ぎ
   
義理堅い 借りを返さにゃ 気がすまぬ
   
ぬたの味? 板前さんが 違うから
   

心配されていましたが、拙宅では「?」も「!」も「♪」もOKですよ。
「義理堅い…」義理堅いところが松さんらしいですね。しっかりと松さんを詠んでいらっしゃいますよ。
(蛍さん)



笑いもしないで、お役者松はすっと出て行った。
再び、半刻。
「へい、確かに・・・・・・」
「お役者松」より
   
足洗う お役者使って 取り戻す
   



 たまこさんの五七五 

大好きな一編なのですが、なかなか五七五が思い浮かばず悩んでおりましたところ、はなはなさんとのばらさんの「夏の情念系」をきっかけに、掲示板も五七五パワー全開で、それに背中を押される形で出来ました。しかし、あいかわらず「情念系」ならぬ 「冗談系」しか出来ないのは困ったもの…
 (UP後に)
何たって待ちに「待つ」た(駄洒落ではありません)松様五七五ですので、何か仕掛けがあるかなと思っていましたが、素敵なおまけつきの今月のお題、まださっと目を通したところですが、暑さを忘れて楽しませていただきました(もちろん、いよいよ暑いシーンもありますけど…) 皆様の御句も、ますます冴えていますね〜
(たまこさんの談)

競作ポイントの一つだろうと思いますが…競作になりそうな所を作るときは「もしかしたら一字一句同じのがあるんじゃないか」と思ったりするのですが、言葉が共通でも視点が違ったり、視点が同じで表現が違ったり、ほんとに面白いものだと思います。
   
何見ても嬉し恥ずかし祭の夜

東吾さんとふたりで出かけるときのるいさんは、いつも夢心地に嬉しそうですね。『何見ても』にそんなるいさんの限りなく幸せそうな様子がよく表れていると思いました。
(蛍さん)



るいが嬉しそうに袂でぶつ真似をして、ついでに膳の上の枝豆の皿を東吾の分だけ片づけた。
「お豆はもういけません、さっき、外であんなに召し上がったんですから・・・・・・」
川風がつめたいくらいなのに、源三郎は団扇を使い、手拭いを出して額の汗を拭いた。
「お役者松」より
もう少ししたら、東吾さんに
「馬鹿ップル いつまで湯のみ吹いている」
言われるようになるんですがね。
   
「馬鹿ップル」口には出さず汗を拭く
   

あはははは〜。
源さんは胸の中で、何度このセリフを言ったでしょうね。
馬鹿ップルーー大受けです。わたしもこの場面の源さんの心情、五七五にトライしてあえなく尻尾をまきました。なるほどーー×5です。(~_~)
(すみれさん)
「馬鹿ップル」愛情あふれるお言葉ですな〜(爆)その後は東吾さん・おるいさんにも負けない「馬鹿ップル」が誕生するんですけど〜。ま、この時点では「目の毒」な源さんですね。
(はなはなさん)
ハハハハ…、(爆爆)新語大賞ですワ〜。そのたびに源さんはさぞや口に出して言いたかったでしょうね〜。団扇であおったり、見てみぬ振りをしたりと源さんもいい迷惑ですよ。
(蛍さん)



「あの辺の蚊は、もの凄いんだ。着物の上からだって平気で刺すんだから・・・・・・」
その夜、「かわせみ」へ泊って、翌朝、東吾はお吉や嘉助を相手に昨夜の張り込みの顛末を語った。
「お役者松」より
蚊って、二人とか何人かいても、必ずめちゃめちゃ刺される人とそうでもない人がいるんですよね(身体の酸性度の差だとか聞いたことがありますが…) 東吾さんのほうが源さんよりも刺されやすいんでしょうか。たぶん萩寺の蚊は雌の蚊だったんでしょう。
   
萩寺や萩に代わりて薮蚊愛づ
   



山本耕史クンの板前姿は、新選組衣装と同じくらい似合っていましたよね。ここも競作ポイントだろうなぁ。
   
お役者にお株とられる夏の朝
   

「お株とられる」も東吾さんの惚れっぷりを茶化していていい気分〜♪(東吾さんをイジメたいby七重さん)
(はなはなさん)



「五十両は、懐中ですよ、あの腰つきからいっても間違いはありません」
じっとみていた松吉がいい切った。
「たのむぞ」
「旦那には借りがありますからね」
「お役者松」より
最初の五七五だけでもいいのですが、はなはなさんが掲示板に投句された「まつかぜ」が気に入ってしまってパクってしまいました。
   
指の技使えど忘れぬ江戸の意気 今恩返し松風ぞ吹く
   

パクられてもこんな気持ちのいい歌になり、はなはなさんも嬉しいと思います。
たまこさま、パクっただなんて〜気にしてないし、ますますステキでかえって嬉しいですよ〜。ありがとうございました。さわやかで松吉そのもの、ですよね〜。言葉って不思議、こういう遊びが出来るんだなぁ〜としみじみ思います。
(はなはなさん)
後ろの「七七」の響きが前の「五七五」を凄く引き立てているように感じました。『今恩返し』は現代では忘れられてしまっているような気がします。お江戸の優しさと松さんの優しさをとてもよく表しているように思います。しみじみ〜。
(蛍さん)



 すみれさんの五七五 

上手に出来ない事はよーく判ってきたこの頃です。と、言いつつ今月のお話から作ってみました。オリンピック精神での参加をお許しくださいませ (~_~;)
 (UP後に)
お役者松五七五、こころ模様、ともに拝見しました。こでまり様のごひいきももっともな好い男衆ですよね。掏りをしない理由もなるほどと納得のいく考察で、いつもながらの深い読みに脱帽です。m(__)m
(すみれさんの談)

「こう人が出ちゃあ、涼みにゃなりゃあしねえな。まるで、汗をかきに来たようなもんだ」
団扇を片手に白絣の着流し、大小を落し差しにして、神林東吾はあとからついてくるるいをふりむいた。
「お役者松」より
師匠もお気に入りのお話、江戸っ子の意気地の良さを感じます。二人して夕涼みの夜店のそぞろ歩き、それだけでも幸せを感じられるってなんかいじらしくて、るいさんの可愛いところですね。東吾さんもそれが判ってて、はしゃいでいるしまだ初々しい二人ですね。
   
連れだって足も浮き立つ白絣
   
走馬灯いまこのときをとじこめて
   

川風の通る座敷で、廻る走馬燈を見てみたいですね。過去も今も、映しているみたいなのでしょうね。
すみれさんの「走馬灯〜」なんかきれい。情景が浮かぶし気持ちもわかるしって感じ。
(紫陽花さん)
「連れ立って…」コメントがとても説得力がありますね〜。『るいさんが嬉しければ東吾さんも嬉しい…』な〜る程〜。るいさんのことばかりに気をとられていて、東吾さんのことはすっかり失念していましたワ〜。(笑)「走馬灯…」『閉じ込めて…』ですか…。はぁ〜、るいさんの願いですね〜。ささやかな幸せ、るいさんの切ない願いがこの言葉のすべてですね。読みが深いです〜。
(蛍さん)
すみれさんのはいつもながら言葉がステキ。「走馬灯」と言い換えることで何だか世界が広がりますよね〜。
(はなはなさん)



八丁堀のお屋敷にまで金を取り返しに来る松吉さん、掏り取られた金3両を正直に工面してやる東吾さん、手元に2両しかないならそれだけでいいのにねえ、そのことをどうこう言わない源三郎さん、立場はちがえど、良い江戸っ子だねえ
   
指先も仁義あるらし江戸の夏
   



女中達は、もっぱら、お役者松がどのくらい東吾に似ているかで大さわぎをしている。
「お吉は横顔は全然、似ていないけど、正面からみて、少し、うつむき加減の時が、まあ、夜だったら間違えるかも知れないって・・・・・・」
「お役者松」より
かわせみで働き出した松吉さんにるいさんたちも興味津々で
   
小暑すぎうわさかしまし厨口(くりやくち)
   
七変化けふは怪談四谷にて
   

「厨口」私の中にない言葉です。
(紫陽花さん)



「育てもしないで・・・・・・産んだだけで親だなんて、犬や猫だって、子を育てるものなのに・・・・・・」
「お久仁の苦労は無駄じゃなかった、いざという時、幸吉に助けられたんだ」
「お役者松」より
生さぬ仲の幸吉さんを気づかうお久仁さんが痛ましいですね。最後は幸吉さんも身を投げ出してかばってくれましたね
   
風鈴やただ待つ義母(はは)のなぐさめに
   

今回は二人の母も、競作ポイントでした。お久仁さんを取り上げたのは、金沢のお二人のみ?
おさん派とおくに派に別れましたね。蛍は自分がダメ母なものですから、おさんさんに気を惹かれ、その分お久仁さんのことはあまり考えませんでした。どんなに可愛がって育てても「血」の繋がりには勝てない…。そんなお久仁さんの遣る瀬無さを感じました。
(蛍さん)



返事のかわりに、お吉がぬたを運んで来た。
眉をしかめ、それでもうまそうに東吾は早速、ぬたの小鉢へ箸をのばす。
明日も、かっと暑くなりそうな、大川端の夕暮れである。
「お役者松」より
鮮やかな技で金を取り戻し、かわせみで料理に励む松吉さん。東吾さんもちょっぴり妬けるほどかっこいい!
「よっ!お役者の!」
   
夏小鉢「ほ」の字こげめのおつな味
   

「ほの字」もいいなぁ。「お役者松」ではとにかく東吾さんをイジメたいはなはな、この御作に座布団積み上げたいです〜。
(はなはなさん)



 浅黄裏さんの五七五 

今月の句をお送り申し上げます。二句のみですが、お許しくださいませ。
(浅黄裏さんの談)

三日に一度、五日に一度は大川端の「かわせみ」へやって来て、るいと夫婦のような暮しをしているが、るいのほうは女の身だし、とかく取り越し苦労も絶えないだけに、こうして夜の暗さや涼みにまぎれて、夫婦らしく外を出歩くだけで、どんなにか楽しく、晴れがましい気分でいるらしい。
「お役者松」より
こういう情景は今の世の中では想像もつかないことですよね。「かわせみ」の中でこそ夫婦同然でも一歩外へでたら身分違いゆえの日陰の身。同心株を返上して宿屋を始めたのは待つだけの身をも返上して「自分の居場所」を確保するためだったのかも。
   
晴れがまし 妻ならぬ身の 麦湯買い
   

この言葉がいいですね。るいさんの気持ちがすごく良くわかってーー
(すみれさん)
『待つだけの身を返上して自分の居場所を確保』のコメントにはとても共感しました。考えてもみないことでしたが、納得です〜。けなげでときにはきりリとして自分をしっかり持っているるいさんだからこそ、魅力があるのですね。『妻ならぬ身』もズンと響きました。本当にそうなのに言葉になりませんでした。初期の頃の「かわせみ」のるいさんの切なさはお話の要ですね。
(蛍さん)



お吉に案内されて台所をのぞいてみると、せっせと客の膳に盛り付けをしているのが、お役者松である。東吾に気がつくと別段、驚いたふうもなく、ぺこりと頭を下げた。
「お役者松」より
スリも板前も指先とセンスが勝負ですよね。自分とは違う感性の男がるいさんの身近にいることに微妙に気づいて焦る東吾さんなのかもしれません。
   
暑気はらう ぬた盛る手指の 細さかな
   

そっか〜。掏摸の指って細くて綺麗で、見ているだけで涼しげなんでしょうね。
なるほど、松吉さんの指はきっときれいな細い、しなやかな指に違いないですもの。この時のイメージは山本くんの雰囲気ですね(^_-)
(すみれさん)
キレイで色っぽいんだろうな〜。浅黄裏さまの「暑気払う」のお句にちょっとくら〜っとしてしまいました〜。
(のばらさん)
「指の細さ」きゃ〜ぞくぞくしますぅ。自分がすごく指が太いので細い人に憧れます。松吉の繊細さが意外な視点で表現されていてびっくり&脱帽です。
(はなはなさん)
『手指の細さ』ですか〜、思いも付かなかったですよ〜。松さんなら本当にそんな気がしてきました。もうひとつ松さんのイメージが広がりました。
(蛍さん)



 紫陽花さんの五七五 

両方とも食べものにいってしまいました。いつものことなんですが、なんかぴんときません。
 (UP後に)
みなさん目の付け所がいろいろで楽しいですね。私には思いつかない場面、俳句ばかりです。思いついても俳句にならないし… こでまりさんの「松」への思いの深さもわかりましたし(笑)
豪雨のお話も読みました。本当に大変なことだったと改めて思いました。それにもっと大変なのはこれからかもしれなし…。なんのお手伝いもできませんが、一日も早い復興をお祈りいたします。
(紫陽花さんの談)

   
茹であがり枝豆かおる青々と
   

今回のは説明がなければわからないと思います。
「かわせみ」の台所から茹であがった枝豆をくすねて逃走中ってところです。
枝豆が枝豆に見えません。すみません。
ぬたの五七五が多い中、枝豆は紫陽花さんだけでしたね。枝豆も季節感があるし、腰を落としてふすまをあけようとする湯飲みも、手伝おうかと言ってるような狐火もかわいいです。
紫陽花さま〜。障子のかげのはやっぱりそうだったんですね!やっぱり芸が細かくって楽しいイラストです〜。枝豆もおいしそう。今晩の湯飲みくんの中身はビールだったりして。
(のばらさん)
クイズまで載せていただき、あいつらも草葉の陰で喜んでいます。皆さん気がついていたんですね。書き損じと思われていると思っていました。
(紫陽花さん)
例の3トリオ、今月もしっかり皆の人気を独占ですね枝豆をしっけいするなんぞ、面白すぎます(爆)
(すみれさん)
紫陽花さんの例のトリオも活躍ですね。蛍のイラストクイズ、狐火が右下にいるのは気がついてたんですよ〜。どなたかがお書きになっていたような気がしていたんですが勘違いかな?湯のみと茶托のほうはわかんなかったです。ひょっとして障子の陰に隠れてる?
(たまこさん)
紫陽花さまのイラストクイズはもう一回拝見しました♪いましたいました、あそこですね。ちょこっと見えてますね〜。「二度美味しい」のがすごくトクした気分です〜。
湯呑みくんたち、すっかり「かわせみ」に居つきましたね〜。枝豆失敬するなんて〜あとでお姉さんがビール持って行ってあげるわね、なんてお石ちゃん(このときはまだ奉公していないか)が言っていそうな感じ。お吉さんにはくれぐれも見つからないでね。そういえば「枝豆かおる」ってそうそう、って思いました。イイ匂いとそしてあのすがやかな青さ、二つが揃って「かおる」なんですね〜。
(はなはなさん)
いつもいつもこの二人は本当に可愛らしいですね〜。茹で上がりの枝豆は青々と美味しそうですもの、この二人の気持ちはよ〜くわかります。湯のみ君が音を立てないようにソッと襖を開けようとして、「まだ〜」と待っている茶たくちゃんの様子が微笑ましいです。狐火くんも手と足が欲しいでしょうね〜。
(蛍さん)

実はどなたからも書き込みがなかったんで黙っていたんですが、「ご本家の蛍のイラストクイズ」の中にあいつらはこっそりもぐりこんでいます。それに狐火もいます。
別に内緒にしているわけではないのですが、改めて書き込みをして忘れ去ったあのイラストをみなさんに思い出させることもないと思うのであえて黙っていました。
←いつもながら奥ゆかしい紫陽花さんのコメントです。
ご本家に探しに行こう、ソレッ!
イラストクイズはこちら



朝飯の膳に、ぬたがついている。いつもと味が違った。
「やっぱり、お口に合いませんか」
お吉が可笑しそうにいった。
「板前さんが違うんですよ」
「お役者松」より
   
ぬたの味 違いがわかる我が夫
   

「違いがわかる男」ってCMを思い出しちゃいました。
『我が夫』にるいさんの幸せそうな様子を感じました。るいさんて本当に東吾さんが好きなのですね〜。って何を今更ですが…。
(蛍さん)



 蛍さんの五七五 

今月はいつものような産みの苦しみ(?)もなく、ストーリーを追いながらその場面になると案外とスラスラ言葉が浮かびました。そのわりには遅い?と思っていらっしゃる?そうなのですよ。却って迷った原因にもなってしまいました。以前に蛍が詠んだ句と似ていましたら、笑い飛ばして下さいませ。ご常連さま方のお句を真似ていましたら、どうぞご容赦お願い致します。
 (UP後に)
おさんと言う女性をどうにも悪く思えないのですよ。おくにさんの苦労はわかりますが、我が子を置いていかなければならない母親の気持ちに、どんなに悪い女性になってしまっていても憎めないのですよ。男性陣の反応も冷たくて、「我慢が足りない」程度に思っているのでしょうね。「跡取りを生んだのだからもう用無し」と旦那にも思われてしまっていては、(描写はないのですが、そう思います)尽くし甲斐のない男、頑張る気力が萎えてしまったのだと思いました。育ての親と産みの親、幸吉さんがどちらを選ぶかなのですが、一瞬おくにさんに過激にも「出しゃばるな〜」と思ってしまいました。自分では掴めなかった幸せを手にしたおくにさんを見たときに鬼になってしまったのですね。哀しいです。
(蛍さんの談)

お江戸らしい句を一度詠んでみたいといつも思っていました。 現代では出会うこともない光景に、憧れます。
   
新内の 声涼やかに 川面映え
   



「かわせみ」はお江戸の風情が満載ですね。
ひとつひとつ詠みたいのですが、技量のなさにアップアップです。(笑)なので、どうせ一つ重なるも二つ重なるも同じと季語重なりの得意な(?)蛍は、夏の季語のオンパレードと遊んでみました〜。
   
麦湯冷え 白玉夜見世 暑気払い
   

ここで私もこんな風に、言葉を重ねて作ってみたいと思ったんですよ。くう〜っ。
蛍さんの「麦湯冷え〜」 言葉遊びみたいでたのしいお句ですね。
(紫陽花さん)



幼い頃からそっと育てて来た二人の恋は、二人にとって、特にるいさんにとっては宝物のように大事なものでしょうね。 幼馴染というのはいいにつけ悪いにつけ、ひとっ飛びに無邪気な昔に帰れます。忍ぶ恋なら尚のこと、ひとつひとつの思い出が宝物ですね。
   
恋秘か 幼き日々や 走馬灯
   



もし、そんな恰好を、兄の通之進にでも見られたら、どんなお叱言を頂戴するだろうと、はらはらしながら、それでも、るいは年下の男の、そんなやんちゃぶりが嬉しくてたまらなかった。
「お役者松」より
るいさんが東吾さんの世話を焼きたくてたまらないのはよくわかりますが、東吾さんも世話を焼いてもらうのが嬉しくてたまらないみたいですね。ご常連さまにも姉様女房の方々がいらっしゃいますが(誰とは言いませんが…笑)、はなはなさま〜、姉様女房と言うのはいいものらしいですよ〜。(笑)
   
あらあら… やんちゃは駄目ですよ〜 世話を焼きたい 熱き夜
   



深川の長助の店へやってくると、ちょうど昼で、最初からそのつもりの長助が風通しのいい二階へ案内して、自慢の蕎麦を運んでくる。
  (略)
長助の女房が、つめたい麦湯を運んで二階へ上って来た。
軒の風鈴がいい音をたてている。
「お役者松」より
蕎麦好きの江戸っ子も、陽が落ちて夕涼みがてら、風鈴の音色を出汁に食べる蕎麦の味は、乙なものでしょうね。
   
風鈴そば お江戸で食べたい 舌鼓
   



東吾さんが来てくれるのを待つしかないるいさんは遣る瀬無いで しょうね〜。いくらお気楽な次男坊でも、毎日は来にくいでしょうし、でも、毎日でも会いたい…。二人きりのひとときに身を委ねるるいさんを、朝のひととき陽の光を浴びて、キラキラ降りる露に見立てて見ました。
   
(たま)さかの 逢瀬漂ふ 夏の露
   

ソフト情念系、それぞれの心情をきっちりと読み込まれていてさすがです。二人の夕涼みも情景が綺麗に浮かんで来るしーー
(すみれさん)



今月のお題は「お役者松」さんですから、松っつぁんの句をひとつは作らなくては話にならないですね。「かわせみ」の調理場に立つスッキリとした板前さんは、山本君バージョンで詠んでみました。
   
男伊達 キリリといなせに 豆絞り
   



「東吾様に捨てられたら、あたしもお岩のように化けてやるって、お吉をおどかしてやったんです」
「俺が捨てるか」
「さあ、どうでしょう、どこかのお梅さんに惚れられたら・・・・・・」
「お役者松」より
お馴染みの(笑)るいさんと東吾さんの、じゃれあう場面です。傍で聞いていたら、阿呆らしくなるほど仲がいいですね。「かわせみ」にはなくてはならない重要な(笑)場面です。 無いと寂しかったりして…。(大爆)
   
嘘ばっかし… 柔肌こぼれる 夏の襟
   

蛍さんの「柔肌」はぞくっと来ましたよ〜。情念系は蛍さんに謹呈しちゃおう〜。襟元ってどうしてあんなに色っぽいんでしょう ね。衣紋を抜いた着付けって玄人のするもののようですけど、私はついついいつもお願いして抜き気味にしてもらいます〜。少しでも首が長く見えるように〜。
(はなはなさん)



幸吉さんと母親の両方の立場で詠んでみました。 幸吉さんも小さな子供ではないのですから、実の母親の自堕落な生活はわかっているでしょうね。それでも血の繋がった母親への愛情が、その判断を狂わせてしまったのですね。実の母親が犯罪者にならないように止めようとしたのか、育ての母親を庇ったのか、どちらにしてもギリギリのところで踏みとどまりました。
   
蟻地獄 今なら間に合う 後戻り (幸吉さん)
   
身から出た錆とは言え、やりきれないです。誰か救いの手を差し伸べていてあげれば、此処まで落ちることもなかったでしょうに…。自分の手で我が子を傷つけてしまった時、自分を呪ったのではないでしょうか。
   
漆黒の 闇の果てには 蟻地獄  (おさんさん)
   

幸吉が実の母の犯罪を止めようとしたという視点には、一理あると思いました。それにしてもおさんさんにシンクロする人が多いですね。
親子の闇を幸吉さんとおさんの目線で詠んで、見事です。
(すみれさん)



「おさんって人も馬鹿じゃありませんか、息子に手引きさせて金をとって、辰吉にみついだって、そいつは別の女に入れあげてしまう・・・・・・」
「お役者松」より
「姑が原因で夫婦喧嘩をした」とありますが、旦那が庇ってやらなくてどうするのですか。子供もきっと無理やりに引き離されたのではないでしょうか。その苦しさ、辛さ、悔しさ、いろいろなものを忘れるために嘘で固められた甘い言葉に引き寄せられてしまうのだと思います。身を滅ぼすことになっても…。おさんと言う女性が哀れです。
   
幻の 甘いささやき 火取虫
   

「火取虫」ってどんな虫かと辞書ひきました。俳句にするとあの「虫」も風情がでます。
(紫陽花さん)



 千姫さんの五七五 

今回は「お役者松」に気を取られ過ぎたのか、五七五が全然浮かばなくて苦労しましたァ 。いつもの如く物語の中の言葉を使ったものしか出来ず (これがかなりスランプの原因になっている…) 送るのが遅れていたら、やっと私らしい五七五(3句め)が出来て、ほっとしました。
(千姫さんの談)

「そんなに、お豆ばっかり召し上がって、麦湯を飲んだひには、お腹を悪くしますよ」
手拭いを出して、東吾に手を拭かせ、ついでに、たいして汗にもなっていない額ぎわを背のびして拭いてやって、そんな仕草にまで姉さん女房がちらちらするるいであった。
「お役者松」より
   
夕涼み 宵にまぎれて 二人づれ
   
団扇差し 買ぐい気まま 次男坊
   
構いたる 上げたかかとに うの字見え
   

わたしには描けないなあ。ほの字は偶然使ったけどーー
(すみれさん)
千姫さんの「構いたる〜」の“うの字”って何ですか?無知で無粋な私にはわかりませんでした。私の持っている国語辞典にはなかったもんで…鰻の“う”の字かなと思ったり…うさぎの“菟”でもないだろうし… わかりません。はずかしいー。
(紫陽花さん)
実は私もわからなくて、背伸びしたら「う」って声が出たとか思ったりして。で、直接千姫さんにお訊きしたんです。そしたら「嬉しいの“う”の字や〜ん」とのことでした。背伸びしたかかとのあたりに「う」って書いてあるような、るいさんの嬉しさが溢れている雰囲気を詠んで下さったのでした。千姫さんの感性に拍手!
(こでまり)
「うの字」はすごいですねぇ。私も背伸びするおるいさんで一つ詠みたかったんですが出来なくて〜。
(はなはなさん)
そうか〜千姫様の“う”の字は嬉しいの“う”かあ〜思いもよらなかったうの字でした。鰻屋さんの看板の“う”の字を想像してしまい、何故?って思っていました。それとも鼠丑寅菟辰巳の“菟”か?まさか鮎をとる“鵜”じゃないでしょうねぇとか、変な想像ばかりしていました。
(紫陽花さん)
千姫さまの「うの字」は俳遊館で直にお聞きしてほぇ〜と思ったんです。わからないのは私だけかと思って恥ずかしくて質問もせずにいたのですが、「うの字」と聞いて「うなぎ?」としか思いつかない自分が情けない…。やはり感性というのは人によって生まれつきなのだわぁと感じた一件でした。
(浅黄裏さん)
なるほどね〜。いつものことですが、お千さま独特な表現に感嘆ですわ〜。るいさんがただ嬉しいのではなくて、世界中で一番「幸せ〜」と言う思いが凄く伝わって来ました。お千さまのその想像力はいったいどこから湧くのでしょうね〜。
(蛍さん)



最近は他所のお宅の事情の噂話なんてしなくなりましたが昔は結構、言っていましたね。子供が何か悪さをすると「なさぬ仲」って言葉が出たりして。今から思うと、当人達はこういう言葉に振り回されて苦しんでいたのだろうなぁと考えたりします。幸吉も実母が現れて入れ知恵されるまで親子の関係はうまくいっていたようですから。
   
二人母 子が迷い込む なさぬ仲
   

二人の母の五七五が多い中、その狭間で苦しむ幸吉にも視点をあてられたのですね。
そうか〜。産みの母と育ての母、当然悩みますよね。その悩みには気が付きませんでした。『迷い込む』が幸吉さんが取った行動を表しているように感じられました。複雑な襞を詠み込む感性はおせんさまは抜群です〜。
(蛍さん)



嘉助にもお吉にもよくいい含めて、東吾はちょっといやな顔をして八丁堀へ帰った。
自分にどこか似た男が、るいの傍で働いているというのが、どうも気に入らない。
「お役者松」より
標語調ですが…
   
気に掛かる 俺によく似た 男振り るいの周りで うろつくな
   

言いたいのに言えない、東吾さんも胸の中で、地団駄踏んでいるみたい。お〜ほっほ〜
東吾さんいい気味です〜。(ワ〜イ)『うろつくな』と言い切ったところに東吾さんのやきもきしている気持ちがこもっているように感じました。
(蛍さん)



「東吾さん・・・・・・」
源三郎が、ちょっと東吾の耳に口を寄せた。
「お役者松は、まだ、かわせみにいるでしょうな」
「お役者松」より
おまけですぅ〜 ちょっと意味不明ですが、実は今回お役者「松」とるいの東吾を「待つ」を引っ掛けた五七五を作ろう!と 随分考えたのですが出来なかったもので…
   
松の枝(掏摸の技) 生かした粋な 巻羽織
   

「松の枝」も発想が面白くって〜。松吉も掏り冥利に尽きることでしょう〜。「巻羽織」の看板ご登場たのしみだなぁ。
(はなはなさん)



 こでまりの五七五 

今月の私は、ラブラブな五七五をいっぱい作ったと思うでしょ。でもお話を読んでいったら、どんどんとハマり、そのおかげで…ちょっと失恋した気分です。
 (UP後に)
今回はたまこさんに無理を言って、五七五と「こころ模様」を同時にUPしてもらいました。帰省前のお忙しい中、ありがとうございます。ずっと取り置きして頂いていた「階段箪笥」のアイコンも、やっと出番がまわってきて嬉しそうですね。それでは、今月もどうぞお楽しみください。
(こでまりの談)

   
走馬燈廻る三とせの影絵かな
   
夜涼みの闇を味方に夫婦めく
   

蛍も走馬灯を詠んだのですが、やっぱりお師匠様のお句は雰囲気がありますね〜。るいさんと東吾さんが大事に育ててきた絆は影絵のように二人の心に映っているのでしょうね〜。(しみじみ…)
(蛍さん)



「掏摸だっ」
という叫びがきこえてきたのは、ちょうどその雑踏のむこうで、暗い中で人の突きとばされた声や子供の泣き声が入り乱れ、人波がどっと崩れた。
「危いぞ」
咄嗟にるいを抱いて玉垣の上にのせ、かばうようにして前をむいたとたん、
「お役者松」より
この「抱いて玉垣の上にのせ」というところ、お姫様抱っこみたいで、いっつも憧れちゃうんですよね〜。ないものねだりなのですが…。
   
迫る声夫の背高く吾(あ)をかばい
   

いいですね〜。いいなあそういう場面いいですよね〜。きゃー♪
(のばらさん)
東吾さんってこういうことが様になって、すーっとできるるんですよねーーだれでも、るいさんになりたいと思ってしまうところですね。
(すみれさん)
さりげな〜く甘〜い東吾さんですね〜。背中に庇うだけではなくて『抱いて』がこの場面のミソなのですね〜。経験がないものですから(爆)想像も出来ませんでしたよ〜。
(蛍さん)



「掏摸をやめたのか」
「へい・・・・・・」
「何故だ・・・・・・」
「女房子に死なれまして・・・・・・あっし一人なら、それほど稼ぐ必要もねえので・・・・・・」
「お役者松」より
女房や子が元気だった頃に、女房が酸漿を鳴らし、子がそれを真似たこともあったかもしれません。
通りかかった酸漿市でそんな二人を思い出し、酸漿の鉢を買って帰る松吉…(妄想その1でした)
⇒ 妄想の顛末は「S.ファロウ」の「こころ模様」に。
こちらからどうぞ
   
鳴らす子のない酸漿の鉢を持つ神技の指今日も使わず
   

「こころ模様」おもしろかったですよ〜♪良い味出してる松吉さんにも過去があるのよねぇと納得しました。うーん、山本耕史さんの松吉だと妻子があったとは見えなかったな〜。やはりこでまり様ご贔屓の上川さんだと良い感じなのか〜と思います〜。
(はなはなさん)
「こころ模様」のほうも「そうなのかも〜」とおもって、お句の「鳴らす子の」は涙ぐみました(T_T)
(のばらさん)
ご贔屓の松さんの心情考察、納得の五七五七七です。
(すみれさん)
「今月の五七五」と併せて、「こころ模様」もアップされていてこでまり師匠が大好きな松吉さんの心情をこんな風に理解されて「惚れちゃったんだ」というのがよーくわかりました(笑)
(あっちの管理人さん)
のばらさんを泣かせちゃいましたが、私の中の松吉はもう少しドライに二人のことを思っている気がしています。昔は「死」が今より身近にあった気がして。
(こでまり)
「女房子供をなくした…」なんでもなく読み過ごしていました。掏りは褒められるものではないですが、指先に誇りを持っている松つぁんが止めてしまうほどの生きがいが「女房子供」だったのですね〜。松つぁんの人間的な優しさが読み取れる言葉だったのに、まったく気がつきませんでした。(-"-)仲の良い家族だったのでしょうね〜。過去に掏りはしていても人間的に汚れていない松さんだから、皆に好かれたのですね。原作にはない場面ですが、「松吉さんならばきっとそうだろう」って思います。さりげなく身の上を話すのは辛さを隠すためだったのでしょうか。
(蛍さん)
「今月の五七五」、また「こころ模様」にあたたかなメッセージをありがとうございます。「こころ模様」はいつか書いてみたいと思いつつ、ちゃっかり「階段箪笥アイコン」だけはお取りおきしてという状態だったので、いつも申しわけなく思っていました。今回は松吉を見つめて行ったら、本当に彼が思っている人を見つけてしまった!という感じで(もちろん私の勝手な読み方ですが)、自分でもビックリしています。何度読んでもこんな発見(思い込み)があるなんて、やっぱり原作は奥が深いなと思いました。
(こでまり)



手紙に二両を添えて、東吾は永代橋の手前まで、お役者松を送って行った。
「お役者松」より
句会をしていた舟の中から永代を渡る松吉を見つけて、横丁の宗匠はひとり言をつぶやくのでした。
(妄想その2です〜)
   
端居して岡惚れている今が好き
   

「端居して」の季語もいいですね!わたしも好きで、なにか一句…とおもってます。またそのうち〜。。。端居して物憂げなこでまり宗匠、色っぽそうです〜。
(のばらさん)
宗匠はすっかり松吉に岡惚れして失恋しちゃったのですか〜。ちょっとがっかり、の感じの御作が多いようですね、うふふ。でも元気出してくださいね〜バツイチ男はなかなかいいものだそうですから♪
(はなはなさん)
負け惜しみじゃないんですが(笑)熱烈な色恋より、風通しのいい付き合いの方がいいっなていう感じなんですよ。あっ、これは横丁の宗匠が言ってました。
(こでまり)
『今が好き』…、な〜んていい響きの言葉なんでしょうね〜。お師匠さまとるいさんがシンクロしてしまいました。
(蛍さん)



「毒をもって…」ではありませんが、東吾さんではなく源さんが、松吉を使うことを持ちかけたのが面白いと思いました。「やるじゃん!」という気がしますね。
   
悪党のその上手いく巻羽織
   

「巻羽織」もひそかな松吉への想いが感じられますよ〜。
(はなはなさん)



自分で「かわせみ」に行かせたくせに、お役者松は気になるし、ぬたはうまいし、こんな東吾さんも面白いですね。
   
旨いとは言わずぬた食う通い夫
   



 のばらさんの五七五 

今月の投稿がすごく遅くなってしまいました。すいません。お手数ばかりお掛けしております〜m(_ _)m 今月の投稿もあんまり浮かばなくって苦しかったです〜。
 (UP後に)
はなはなさまお書きのように、おさんさん(さんつけると変…)の句もおおかったですね〜。わたしも、なにかどこかで間違えたのだろうけど、辛抱が足りなかったのか、婚家との相性が悪かったのかもう少し何かが違っていれば、今と違った暮しが出来ていたろうに、とおもうと最後が哀れでした。前は何も思わず読んでましたが、(描写もすくないし)なんだか気になってしまいました。
(のばらさんの談)

日が落ちると、待ちかねたように夕涼みの人が出る。
寺社の縁日も、夏の間は、夜の賑いになり、 魚燈を燃やすカンテラや薩摩蝋燭の煙が立ちのぼる中で、植木市が出て、新内の流しや声色が通ったり、枝豆売りや白玉氷の天秤商いが声高に売り歩いていたりする。
「お役者松」より
はじめの夕涼み、大好きな場面です。江戸の宵の彩りと東吾さんとおるいさんの気持ちの華やぎが見えてくるようで…。
夕涼み3部作(^-^;)というか松吉がらみと事件の所(いつもなんですけど)、浮かびません〜。
   
カンテラに揺るる横顔夕涼み
   
人波のなか振り向きしひとの笑み
   
寄り添いし宵カンテラに溶け初めて
   

今月一番人気の場面です。ほのかな灯に浮ぶ横顔は、るいさんでしょうか。素敵ですね。
二人の夕涼み、競合してるのにこれだけ詠み方が色々あって、のばら様らしい、雰囲気が伝わってきます。
(すみれさん)
カンテラのボゥ〜っとした灯かりに寄り添う二人、ロマンチックですね〜。好きなひとの背中を見ながら手を引かれ寄り添い、遠い昔にもなかったな〜。(笑) 『振り向きしひとの笑み』っていつも東吾さんのことを考えているるいさんそのもののような感じがしました。いつもどこでも東吾さんのこと思っているるいさんなのですね。
(蛍さん)



幸吉が刺された。長助がとび込んで介抱しようとする中に、おさんは下っ引の手をふり払って外へとび出し、追われると大川へとび込んだ。
「お役者松」より
自業自得の幸吉の母親、何か哀れです…。
   
生まれきて全てこぼれて帰り往く
   

おさんさんの生き様を五七五で表現しつくしていて脱帽しました。
(すみれさん)
「帰り往く」がおさんの「輪廻」を感じさせます。自分が産んだ子、そして自分も川へ「帰って逝く」、母と女の間で苦しむような御作だと思いました。
(はなはなさん)



 はなはなさんの五七五 

さて、ぼやぼやしているうちに20日を過ぎてしまい「五七五」ができてないのに気付いて焦ってしまいました。何かとばたばたしてしまってとても気持の余裕が持てませんでした。
今回詠みたいところは最初と最後の夕涼みと、一見非情な母・おさんと、松吉の飄々としたキャラクターでした。シーンそのままで今回芸が無くって…(汗) 何もいうことはないかなぁ、なんて思いました。
 (UP後に)
「こころ模様」とのコラボがとっても効果的♪皆様の御作拝見してすっごく楽しかった〜。「おさん」に感情移入していらっしゃる方が多かったんですねぇ…ちょっと意外だったのと同時に嬉しかったです、私もおさんが気になって…。あまり書き込まれていない分、気になります〜。
今回は私自身ちょっと苦しかったな〜難しかったな〜と思っていましたが皆様の御作拝見すると、「そう詠めばよかったのか〜」と腑に落ちるところばかりです。競作シーンについても視線が違うとこうも変わるかと、目がウロコがぽろぽろ落ちま した。
「お役者松」は「松吉の掏りとしての筋の通し方・生き方」「お久仁とおさんの対比」「東吾さんとおるいさんのらぶらぶ」と要素がはなはなには多すぎてふらふらしたんだと自己分析していますが、「かわせみ」はこのお話のようにテーマが積層しているからこそ、深みがあって、角度を変えていろいろな見方・読み方で楽しめるのだなぁ、と思いました。 「かわせみ」らしいお話の一つだと思います。
(はなはなさんの談)

つい、その手前で買った廻り燈籠を大事そうに下げて、るいはなにをいわれても嬉しそうな顔をしている。
「お役者松」より
   
回燈籠提げ幸せを抱きしめて
   

この時のるいさんの喜びがストレートに伝わってきます。
お仕事の忙しい仲、短時間で発句されたらしいですがいつもながら、見事に場面が浮かび上がる五七五ですね。
(すみれさん)



一軒のちいさな、農家のはなれを借りて、そこに住んでいたのが、幸吉の母親のおさんであった。そこへお久仁は訪ねて行って、幸兵衛が死にかけていることを告げ、幸吉を返してくれと頼んだという。
「お役者松」より
どうもお久仁が立派過ぎて感情移入できず、女性の奔放さのままに生きたおさんの方に心が惹かれてしまいました。
   
川風にゆらぐ蘆の間母ふたり
   

二人の母の揺らぐ心情がみごとです。
(すみれさん)
産みの親と育ての親の対決シーンですね。『産んだだけ』と言われるおさんさんですが、どうにも悪く思えないのですよ。育ての恩と産みの繋がり、それぞれの母親の心情に幸吉さんも辛かったでしょうね。
(蛍さん)



松吉はぜひレギュラーになってほしいくらいの良いキャラクターですよね〜。先日謹呈した「夢に見しひとまつかぜの声聞いて」(みんな大好き7/5)もちょっとしたラブレターって所でしょうか。
   
千両と呼びたし松に仕事させ
   

たまこさんのお歌はその「夢に見し〜」にシンクロしたそうですね。



るいの酌で、大川を眺めながら、東吾はもう何度もくり返した台詞を口にした。
「おい、お前、お役者松を、いつまでここへおいとくつもりだ」
「お役者松」より
   
端居して櫓の音聞けりるいの酌
   

「端居して」が今月は2つあります。“端居”って今まで深く考えなかったんですが、いい言葉ですね。
(紫陽花さん)
るいさんと東吾さんには本当に『端居』が似合う気がします。絵になる場面ですね〜。
(蛍さん)