ミニオフin彦根
俳遊館にて



二度目の東京オフを終えた興奮もさめやらぬなか、たまこさんが、「S.ファロウ」掲示板に「(オフ会は)ご連絡をくだされば、都合のつくかぎりは」と書き込まれたのは記憶に新しい。
仮にその一文を読んだとしても、「自分からは言えないわ〜」と思った奥ゆかしい方が多かったと思うが、そのハードルを見事飛び越えて下さったのが浅黄裏さん、千姫さん、のばらさんの三人である。東京オフ後の「白藤検校の娘」の投句の際に「機会があったらぜひ声をかけて〜」との一言が添えられていた。
掲示板の以前の書き込みに、たまこさんがご主人のご実家(京都府)へ時折り帰省されるとあったのを思い出し、こんなタイミングを逃してはいけない!と使命感ともおせっかいともとれる気持ちにかられて、私の方からたまこさんにご連絡を取らせていただいた。
「ご主人のご実家に不義理になるようなら、またの機会に」という、心にもないことを書いたこでまりの「オフ会やろうよ下心見え見えメール」に対し、たまこさんからは『お千絵さんじゃありませんが 「私が決めれば誰も文句を言わない」状態です(エヘン!)』という頼もしい返事が返ってきた。そこで早速、浅黄裏さん、千姫さん、のばらさんに連絡をとり、相談をしながら当日を迎えた。
その間、事前にお知らせしておいたご本家の管理人さん、先にオフ会デビューしたはなはなさん(この日は仕事で参加できず)が、あたたかく見守ってくださったのは言うまでもない。
7月25日(日)、素晴らしいお天気のなか、JR彦根駅の改札口に5人は集合した。
駅からまっすぐに見える彦根城、つい最近まで井伊家の子孫が行政の長だったという町は、やはり他の地にはない雰囲気が感じられる。
駅を出て食事をし、浅黄裏さんが地元の利を生かして予約してくださった「俳遊館」まではたまこさんのレポートのとおりである。
「俳遊館」のお部屋を借りるための書類に、浅黄裏さんはなんと「はいくりんぐの会」と書いて申し込んで下さったそうだ。まったく面映く、恐縮するばかりである。
書類の目的欄ではたと手が止まる浅黄裏さんに、館長さんが「吟行句会ですやろ」と言ったとか。休憩と書きそうになるのをこらえて、「はい」と返事されたそうだ(笑)
そのことを知ってから、句会に見せかけてゆっくりおしゃべりするための案が出るわ出るわ。ともかく一筆箋と筆ペンを持って行こうということは、この時に決まったのだ。
彦根は芭蕉が何度か訪れたそうで、俳句のよく似合う城下町。
「俳遊館」は大正13年に建てられた2階建の白い建物で、以前は銀行だったそうだ。「街は、詠みびとをまっている…」というコピーも素敵なその建物は、普通の住宅街の中にあり、浅黄裏さんの案内でスムーズに到着。一歩中に入ると、そこここに色紙や短冊、季語が配された飾り付けがされていて、とても美しい。「カロム」という彦根周辺にだけ受け継がれているというゲーム盤も展示されていた。
さて、和室に入ってまずは、持ち寄ったお土産の披露となった。
たまこさんからは、綾部の和菓子や「黒谷和紙」の一筆箋を頂戴した。
浅黄裏さんからは、以前話題になった「冷やしあめ」と地元の野草で作られたハーブの入浴剤。冷やしあめは、飲んだ後に生姜の風味が残り(これがポイントらしい)、甘さの中にも爽やかさのある飲み物だ。
のばらさんは小豆やゴマ餡などのどら焼きを持ってきてくださったが、そこには事前にお店にリクエストした「三つ柏」の焼印が押されていたのだ!源さんファンのたまこさん、千姫さんは人一倍感激の面持ち。
で、私からは、はなはなさんが掲示板で大宣伝してくださった「満照豆」と「うに豆」の豆菓子セット。
そしてたまこさんのレポートで最難関のクイズとなった千姫さんの謎の竹の先には…「代々木野の金魚祭り」にちなみ、風呂敷を使って手作りされたかわいい金魚がぶら下がっていた!
いずれも「御宿かわせみ」や「ご本家&S.ファロウ掲示板」ファンの人にはたまらない物ばかりである。
その後、流れよく一筆箋の話題になったところで、私がおもむろに取り出したのは改札口で目印にしたファイル。毎月紫陽花さんが描いて拙宅に送ってくださる「湯呑みくん、茶托くん、狐火ちゃん」を大きく印刷した表紙をめくると、中は今までのオフ会で私が頂戴した皆さんからの一筆箋や作品(はなはなさん作)が。開いたとたんにたまこさんの「あっ」という顔が見えたが、見ないふり〜。せっかくの作品も私だけに見られているよりは、皆さんに見ていただく方がずっと値打ちがあるというものだ!
食べられるお土産には舌鼓を打ち、また最近のドラマの話などに花が咲いたのだが、この日一番沸いた話題は、千姫さんの近詠「構いたる 上げたかかとに うの字見え」の「うの字」ではなかったろうか。
どうしてもその意味がわからずにお訊きしたら、他の人からもいっせいに声が上がったのだが、その声に怖じることなく千姫さんは満面の笑顔で「それは嬉しいの『う』の字や〜ん」と言われた。実際にかかとを指差し「ここに嬉しいの『う』って書いてあるみたいやんか〜」と言われたら、本当にるいさんのかかとに書いてあったような気になったから不思議である。千姫さんらしい感性を目の当たりにした気がした。
実はこの和室のふすまは何故か紙が貼られてなくて、閉めようとしたら桟だけだったのだが(でも館内全体はとても綺麗)、そのため私たちの声は筒抜け状態で、このまま帰ったのではあまりに申し訳なく、とりあえず入り口で渡された「投句用紙」に何か書かなくてはということになった。さりとて何も考えずに来た私が他の人の様子を見ていると、皆さんちゃんと考えて来られたようで、すらすらと筆ペンを走らせている。(焦)
苦し紛れに、前夜の句会に出した一句を書いた。(汗)
俳句の世界では立秋(8月7日)からが秋になるが、その頃になると選者が集まり、俳遊館で投句された夏の句から入選句を選ぶそうである。
十句ほどを投句箱に入れ、あとはどなたかに入選の報が届くのを楽しみにして、俳遊館を後にした。
あまりにも「まったり」としすぎたせいで(笑)、この後の予定になっていた彦根城めぐりは、次の機会(?)にそっくりまわすことにした。
と言って、次に「まったり」しない保障はないが。。。(わはは)
とにかく、いつも拙宅に投句してくださる皆様に、機会があれば一度お会いしてお礼が言いたいという思いだけは遂げられた。
帰りの電車を待ちながら、「昨年の今頃は、まだどなたにもお会いしていなかったなんて…」とたまこさんと話し合った。自分が大好きなことを、どんな角度からでも話し合えるこんな関係ができようとは、夢にも思わなかった一年前である。
この関係がゆっくりと広がっていくことを願いつつ、さて次は日本の真ん中あたりだろうか…そんな予感のする、夏の彦根だった。


【後日談】
夏の間に投句された中から、立秋(8/7)を過ぎた頃に特選・入選が選ばれると聞いていたので、どなたか入るのではないかと期待していたのだが、白露(9/7)の昨夜、「俳遊館」から浅黄裏さんに、なんと三名の皆さんが選ばれた!との連絡があった。

全投句数:322句  特選句数: 12句  入選句数: 30句

この中に入られたのだから、ますます「只者ではないご常連」ということを再確認する快挙だった。(うひひ)
これで今後のオフ会は、ますます「吟行」と化すのだろうか…。
とにかく、三人の皆様に心からの拍手を贈りたい!
   特選  のばらさん
   入選  浅黄裏さん
   入選  たまこさん

 たまこさん
皆様ほんとうにお疲れ様、そしていろいろご案内くださった浅黄裏さん、ほんとに有難うございました。今回はおしゃべり中心で観光の時間が少なくなってしまいましたが、彦根はとっても素敵な街ですね。ぜひまた、宿泊コースで、琵琶湖周遊なども入れて彦根を楽しみに行きたいです!
なんか私のスケジュールにぴったりのタイミングで何と素晴らしい企画がいつのまにか出来上がってたもんだと不思議だったのですが、こでまりさんのお話でよくわかりました。同窓会などでは、ある場所で会をするとなれば、その地域の人にまず全部声をかけて出欠席をチェックして…となりますが、ネットのオフ会の場合、それぞれの生活や仕事もあり、いろいろな優先順位もありますから、どこに住んでいるかというよりも、まず参加表明をして頂いて、そのメンバーの集まれる場所でというこの方法が一番よいのではないかと思います。近くで行われるのならやっぱり顔出さなきゃとか、あまり書きこみもしていないから行きたいけど遠慮しておこうとか、逆に、しょっちゅう掲示板には出入りしているから無理しても行かなくちゃとか、そういう思惑は一切なしで、「行きたい!」という思いとタイミングが合ったメンバーが、ともかく顔を合わせておしゃべりできてよかった!というシンプルなオフ会が無理がなくていいのじゃないかと思います。きっと今日の彦根オフをきっかけに「うまくいくかどうかわからないけど、言い出しっぺしてみようかな」なんて思われる方もあるんじゃないでしょうか。
今回はお留守番組のはなはなさん、あっちの管理人さんも、密かに応援してくださっていて有難うございました。
 浅黄裏さん
たまこ様・こでまり師匠・千姫さま・のばら様お疲れ様でした。途中突然の雷と雨に見舞われるなどのアクシデントもありましたが無事に皆様をご案内できてホッといたしました。招き猫のお店を見ようという予定もあってのオフ会で、雷にあって雨宿りするとは…なにかの因縁でしょうか。
私自身はなんと言っても初めてのオフ会で、何日も前から舞い上がり、昨日を迎えたわけですが、「羨ましい〜、私もぉ〜、今度は呼んでぇ〜」といい続けておいてよかったと思うばかりです。しかも移動なしの地元開催ということで楽チンなオフ会となって(していただいて?)、本当によかったです。もう思い残すことはありません。って、嘘、嘘!
「要るかも?」と恐る恐る持参した一筆箋と筆ペンがやっぱり必要となって、こでまり師匠の思うツボに思いっきりはまったミニオフ会…結構クセになるかもです(←ちょっとだけM入ってる???)。
不思議なことに皆様とは初めてお会いした気がしませんでした。こちらやご本家や師匠のところでお話させていただいていたので、もうすっかり知り合い気分での初対面となりました。お顔やお姿が後から一致しただけで、心の中ではもうちゃんと何ヶ月も何年も前からお会いしていたのですよね。皆様のお心遣いに感謝です。
 のばらさん
車内でたまこさまと目があった時、予告どおり「鞄から竹」の女の方にあ!と思ったと同時に、千姫さまがわたしを見てパッとお顔を輝かせて笑ってくださった瞬間は忘れられません。こでまりさまも以前お書きでしたがたまこさまの目が印象的でした。大きな瞳がキラっと光って(^-^)。
彦根は本当に魅力いっぱいの町なのですね。浅黄裏さまが段取りを立てて下さって、道々もいろいろ彦根のお話、町のことを聞かせてくださって、もう本当に至れり尽せりのあり難さでした〜。
そして浅黄裏さまのお話にきらっと目を輝かせるたまこさまのご様子が「お、読売屋のおたま姐さんだ」とひそかに面白かったです。
千姫さまは気持ちの良い風のような方に感じました〜。お句のお話もすっごく面白かったですしはいくりんぐの独特の個性の作風そのままの方だわ〜とちょっと感動(^-^)
こでまりさまの笑顔は本当に懐かしいようなあたたか〜い感じでわたしは雨の中相合傘までさせていただいて(*^-^*)キャ〜でした。
 千姫さん
ミニオフ?句会?どっちだったのかなぁ・・・今でも夢心地です。今日は何故か頭がぼっーとなってしまって、言いたい言葉が出てこなかったり、話の途中で何を言いたいのか自分でも分からなくなってしまったり、でした。(きっとミニ千姫が頭の中ではしゃぎ過ぎていたのでしょう)

こでまりさん『宗匠』
以前から私の頭の中では「浜藻宗匠」と重なっていました。だからこのミニオフも宗匠主催の句会の旅に参加したような心持ちだったのです。お会いするまでは少し厳しい人柄を想像していましたが、柔らか〜く、それでいてしっかりとした印象が益々宗匠然として見えました。宗匠はとても落着いているようで話題があっちこっちに飛び回るのを上手にまとめて下さったような気がします。

たまこさん『読売堂の女将さん』
屋号を染め抜いた半纏を羽織ったら「読売堂の女将さん」そのものでした。掲示板でのお人柄のままで、初めて会った気がしなくて、人見知りのきつい私には自分の気持ちの方が不思議で、皆さんと夢中で話をしながらも途中でたまこさんのお顔をまじまじとみつめてしまったり、「私がたまこさんに対して緊張しないのは何故だろう?」と考え込んでしまった位です、今でも不思議なんです。

浅黄裏さん『清元の師匠』
今回は色々ご準備下さってありがとうございます。きっとこの何倍ものコースを考えて調べて下さっていたのだろうなぁと申し訳ない気持ちです。でも突然の夕立にも関わらず、限られた時間を精一杯楽しむ事が出来たのは一重に浅黄裏さんのお陰だと帰ってから改めて感謝しました。
私の歩く速さと同じ人を見たのは初めてです、驚きました!説明がとても上手だったので寺子屋の先生が浮かんだのですが、それより声の良いのが第一印象でしたので、喉一本で生きていける清元の師匠、ちょっぴりあだっぽい。

のばらさん『大店のお嬢さん』
とてもかわいい大店のお嬢さん。車両に入って頭ごと右左の座席を覗き込む少女を発見。必死で合図を送っているのに顔を上げないからヒヤヒヤしながら見てましたぁ〜。
掲示板登場以来、馴染みの地名から、もしお会い出来るならこの人かなって思っていました。実際にお会いして顔も姿も性格も、なんてかわいい人なんだろうとびっくり。世の中にはこういう素直なまま大人になる人もいるんだなぁ…と感心してしまいました。決して悪い意味ではありませんよ。本当にほのぼのと、おっとりした慌てぶりの大店のお嬢さんでした。
 こでまり
今回一番の感想は、「掲示板やお句そのままの印象が服を着て歩いている」です。いつも「句はそれぞれの方の個性を表している」と思っていましたが、これほどとは思いませんでした。そのため皆さんもおっしゃるように、「初めて会った気がしない」のです。
千姫さんの人物評はとても的を射ていますよ。(私は別として)
浅黄裏さんの「清元の師匠」なんてピッタリ!私もまずその凛としたお声がとっても素敵だと思いました。
のばらさんの「大店のお嬢さん」もです。折からの雨の中、一人帽子をかむっていたのばらさんをずうずうしくも私の傘に引き寄せ(東吾さん気分♪)、俳遊館に向ったのはいい思い出です。
そして千姫さんはというと、感性はのびのび、でも周りへの気配りもあり、ゆったりとした姫路言葉が皆の距離を縮めてくださいました。
たまこさんとは三度目なのに、本当に旧知の仲という感じがしましたね。
皆様、本当にありがとうございました。