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 狐の嫁入り
「狐の嫁入り」より  (平岩弓枝著:文芸春秋刊)
先月の「千鳥が啼いた」には、たくさんの五七五だけではなく、オマケも感想もいただきありがとうございました。
伊太郎の爽やかな決意と、しっとりした江戸の風情とともに、るいさん・東吾さんのラブラブなシーンも「情念系」としてすっかり地位を確立しましたね。

さて、その「千鳥が啼いた」に感動した勢いで、続けて次のお話も読んでしまった方、いませんか〜。(←私です)
今月は「狐の嫁入り」を選びました。
ちょっと妖しげですが、東吾さんの伝法な口調も謎解きも冴えわたり、そして最後はホロリとさせられる名作です。

さあ、今月はどんな五七五になりましたでしょう。
(平成十六年三月)

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
みなさんの俳句も読み応えたっぷりで
何回も訪れないと読みこなせません。
今日は冷たい雨がふって開花した桜もびっくりって感じだったんですが、
はいくりんぐでは桃が咲いてやっぱり春って感じです。
情念系はいつも春って感じですが。
(紫陽花さん)
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 すみれさんの五七五 

皆様方の俳句がすばらしく、怯む気持ちもかなりあるのですが、練習させてくださいませ。(汗)
『狐の嫁入り』は、オールスターキャストの後味の良いお話で、わたしも大好きです。その昔の東映の娯楽時代劇の雰囲気があってーー(これで、私も化石組ってばればれ)
 (UP後に)
毎回、感心してるのですが、皆様の読みの深さー恐れ入りますm(__)m。五七五には2回目の挑戦で、一場面を切り取る難しさを実感しまくりです。今回は余り言葉をこねくり回さずに作って提出したら、1番手になっちゃいました(汗)ま、前座の作品ってとこで、皆様読み流して先へどんどんお進みくださいまし。大好きな『かわせみーー』ワールドの世界が広がって行きますね。それに少しでも参加できてる(?)自分がいて嬉しいです。
(すみれさんの談)

一場面をきりとって俳句をつくるのって、本当にむずかしいですね。
今度も全体の感想になってしまいました。
   
きつね火の 妖しの念力(ちから) 悪を断つ
きつね火も 使い上手で 春を呼び
   
おぼろ月 神と狐の 大芝居
   

今回は蛍さんも「神」をお使いですがこれは東吾さん(通之進さんもかな)のことですね。
お気にいりの場面から五七五を作り出すのは本当に難しいですね。「ここを詠みたい」という場面は、私は赤線を引いてあるのですが、赤線ばかり目立ちます。「きつね火」って何となく気味悪〜いと思ってしまうのですが、このお句のような使い方は粋ですね〜。さすが、お江戸の「きつね火」です。
(蛍さん)
「きつね火」ひらがなで書くとやさしい印象ですね。「神」もお上手にお使いだし…どちらもとても思いつきませんでした。
(はなはなさん)



「なにいってやがる。奉行所が狐の面倒までみきれるかって」
そこは八丁堀育ちで、むらむらと腹が立ってくる。
「狐の嫁入り」より
東吾さんと源三郎さんが、きつね探しに行くところから、たまこさまバージョンで作りました。
   
きつねとて 放っちゃおけねえ 巻羽織

「きつねとて」も「わたしとて」もとってもいい感じですね〜。「わたしとて」はとっても春らしいかわいい感じで。。。
(のばらさん)
「きつねとて」「わたしとて」の二つの句も兄弟みたいでステキなカップリングですね。
(はなはなさん)



東吾は煙管の先でるいの頬を軽く突いた。
「かみさんの頼みじゃ、断れやしねえ。俺もいい加減、甘えもんだな」
「狐の嫁入り」より
東吾さんがおるいさんのほっぺを煙管でちょいとつく場面、うらやましいーー もう、お茶のみ友達の域になっている私共には、遠いむかしーーなものでーー
   
わたしとて 主(ぬし)にほっぺを つかれたい
   

は〜い、私もです!(笑)このお句を頂いたあとで、ちょうどご本家でも「主」が話題になりました。私も好きな言葉です。
それで、頬をつっつかれたら「痛いなぁ!何すんねん」って怒ったりして…
(千姫さん)
「ほっぺ」は、いまだかつてそんな経験もありません。すみれ様のように、遠い昔でも羨ましい〜です。テンポ良くて、歯切れのいいお句ですね。とても気持ち良く拝見させて頂きました。ハハハ、お千さんのツッコミに大うけしました〜。
(蛍さん)



 こでまりの五七五 

今月は珍しく数で勝負してます。(笑)
ちょうど五七五を作っている時期が満月で、こんな月夜に大芝居が打たれたのかと思いました。春の夜は、やっぱり少し妖しげですね。
(こでまりの談)

鏡を見ている自分を見られるのって、けっこう恥ずかしいと思うんです。片思いの時にはとても出来ないことだと。。。このシーンから、二人の付き合いの深さを感じました。そしてるいさんは気をゆるしながらも、どこかで見られていることを感じているとも思いました。
   
鏡ごし目と目を合わす春の夜

五七五とは別に、今月一番感心したのは「鏡」に関する師匠の考察(?)です。「鏡」というと、学校や会社の女子トイレの鏡をまず思い出してしまう私はまだまだ未熟者(って、この歳で言っていたら いつ熟すんじゃぁ)。「かわせみ・こころ模様」のページで自分用にGETした鏡台アイコンを心の拠り所として頑張ります(笑)。
(たまこさん)
思いつかなかった視点です!お句も説明も!そうかあ〜そうよね〜とうなずいたりにやっとしたり。こでまりさんの乙女心も垣間見た気が!たまこさんのコメントには爆笑!
(のばらさん)
ふたりの熱〜い場面のことで今更に気が付きました。って、遅いのですが…。るいさんが鏡を見ていますが、この鏡って和室に似合う「鏡台」なのですよね。縮緬の覆いが色っぽくって…。アホなことに今風のドレッサーを思い浮かべていました。(~_~メ) 生活習慣というのは恐ろしいです〜。
(蛍さん)
鏡の話が出ましたが、私は「合わせ鏡」のイメージでした。時空を越えるなんてことにも使えるという(これは「うねうね横丁」ネタでしたね)、ヤマト君もちらりと見えたりして。
(こでまり)
後ろ向きでもしっかりと東吾さんの視線を感じている、るいさん。それがまた、たまらなく色っぽくて、東吾さんもついつい目が離せなくなってしまうのですね。鏡ごしどころか、眺めてもらえることさえも有りませんでした〜。女として失格ですね〜。
(蛍さん)



そして鏡から振り返ったその後は…
そんな時のるいさんは、見られていることを感じる余裕があるかどうか。「情念系」の入口くらいは乱入できたでしょうか〜。たまこさんの「猫の恋」(みんな大好き〜2/22)には追いつけたか?
   
朧夜や夫(つま)だけの知る妻の顔
   

いや〜ん、いろいろ想像してしまいますね(^-^)やっぱり皆さん心の中に情念の炎が…。
(のばらさん)
うわぁ〜、これはこれは熱い〜です〜。東吾さんだけが知っている、るいさんの顔と、おかみさんとしてのきりりとした顔のるいさん。東吾さんはどちらも独り占めなんですから、たまらないですね。
(蛍さん)



その連中は長助達が小部屋で腹ごしらえをしている中に、いつの間にか奥へ到着していた。紋付に上下をつけ、白足袋である。
「狐の嫁入り」より
役者たちは、声もなく部屋に入ってきたのでしょうね。
いよいよ伸るか反るかの幕が開く。いくら芝居になれた役者たちでも、いつもとは違う緊張感が身を包んでいたことでしょう。。
   
出番待つ白足袋照らし月おぼろ
狐火に賭けて捨て身の恩返し
   

「出番待つ」こちらもすごい好きです。お話上、書かれては無い役者さんたちの緊張感が伝わってくる様。。。
(のばらさん)
義理と人情を秤にかけて、やっぱり江戸っ子は人情に厚いです。「捨て身」に心意気が感じられました。
(蛍さん)



「畝様も芝居がお上手。もう乗っていないとわかってる駕籠を知らん顔で改めるなんて」
「ああしなけりゃ、木曾万がおよねを連れて帰ったんじゃねえという証拠にならねえ」
「狐の嫁入り」より
この大芝居の一番の功労者は何と言っても源さんだと思います!
春宵(しゅんしょう)と千両ではツキすぎですが、やっぱり言いた〜い!
   
春宵や千両役者の巻羽織
   
花舞台セリフは三つ巻羽織
   
花道はおひねりの雨巻羽織
   

「花舞台〜」ここは何度読み返してもニンマリしますね。同じ所に目がいったって事は私も少し上達してるのかしら?
(千姫さん)
「巻羽織三部作」どれもいい〜〜〜!!わたしもおひねり、え〜いっと(笑)すごいなあ。。。芝居っ気と遊び心、義侠心もいっぱい!
(のばらさん)
源さんも何食わぬ顔でお芝居が上手ですね〜。源さんあっての大芝居でした。
(蛍さん)
巻羽織シリーズは「さすが」のひとことです♪「春宵値千金」、みなさま当たり前にご存知みたいですね。はなはなは思いつかなくて何度も読み返してやっと気がつきました。それにしてもやはり発想がぴか一です〜。
(はなはなさん)



 たまこさんの五七五 

「狐の嫁入り」、春の情景を思わせる言葉や表現がいろいろ ありましたが、うまく詠みこむのはなかなか難しいですね。鬼平の「狐火」も印象深い名編でしたが、本当の夜の闇というのをほとんど体験できなくなった現代人にとって、「狐火」って、なにか異世界へ誘われるようなイメージですよね。
 (UP後に)
毎月の五七五目次ページに、物語のタイトルも入ってわかりやすくなりましたね。これまで取り上げられた物語が、どんどん増えていっていることも一目瞭然ですね!今月の五七五も本当に多彩で、感想を書き始めたらきりがなさそうなので、ごく一部だけになってしまいますが…
(たまこさんの談)

門の外へ出てみて、長助も、あっと声を上げた。今、長助が出て来た検校の屋敷の屋根やら植込の木のあたりに、無数の狐火が動いている。青白い炎のような狐火は或いは宙を走り、或いは上下して、まるでこの屋敷をとり巻いているようだ。
「狐の嫁入り」より
   
狐火の舞狂おしき朧月

「狐火」って見たことはありませんが春先の狐火は狂おしい感じなんでしょうね。
たまこさまは「おまけ」が素晴らしかったのでそちらの印象が強いんですが、こちらの方もステキです。「狐火の舞」はいいなぁ…。
(はなはなさん)



「待て、その駕籠、改める」
源三郎が声をかけ、長助が花嫁のほうの駕籠をあけた。提灯をさしつけてみたが、誰も乗ってはいない。
「狐の嫁入り」より
   
朧夜に空駕籠を追う名演技

ここは今月の競作ポイントの一つです♪



それから二日めの朝、「かわせみ」から木曾へ帰る三人の客を送り出した。
栗駒屋伝右衛門とその手代、そして江戸で養女にもらったという一人の娘が、「かわせみ」のみんなに丁寧な挨拶をして、笠で顔をかくすようにして旅立って行った。
「狐の嫁入り」より
   
見上げれば木曽路へ続く春の空

この場面は本当にさわやかでした。お江戸から遠い木曽路でも、きっと幸せになれますね。「続く」の言葉がお江戸を離れる淋しさを救ってくれています。
(蛍さん)
特に最後の御句、最後のシーンの余韻が伺われて大好きです。
(はなはなさん)



 千姫さんの五七五 

コン月は無声芝居の台本風にしてみました(?)
「狐の嫁入り」では、現在では文章にして大丈夫かなっと思うくらいきびしい言葉がありますね。以前から平岩先生の作品によく感じていた事ですが。でも私は先生の自分や人に対する厳しさが好きなんです。「因果応報」なんて口に出せたらどんなにすっとするか…でも、これは自分自身を戒める言葉なんでしょうねぇ。
 (UP後に)
いつも、姐さんのコメントや皆さんから頂くメッセージを楽しみにしています。でも、いつも頂くばかりで「いかんなぁ…」と気になっていました。句をひねり出すのが精一杯の私が人の句の感想を書くなんて、との思いもあるのですが…
(千姫さんの談)

「源さん、本所へお出ましなら一緒に行くぜ。どこの狐だか知らねえがとっつかまえて狐汁にしてやろう」
「狐の嫁入り」より
何んでもかんでも奉行所に持ち込まれたってねぇよし、それならそれで八丁堀の裁きの付け方を見せてやる
   
狐汁! 町方の意地 見せにけり

「!」がいいです。八丁堀育ちの気持ちがよく出ていますね。
「狐汁!」…どんな味なんでしょう。狐汁。おいしくはなさそう。。。「!」が効いてて面白いです〜。
(のばらさん)
さすがの狐も「狐汁」にされてしまいました〜。町方の意気込みが伝わって来ました。
(蛍さん)



こんな事って許されるのかよぉ…
   
嫁入りを 嘆き 見上げる おぼろ月

悲しいお嫁入りではおぼろ月もかすんで見えてしまうでしょうね。おぼろ月までもが嘆いているようです。
(蛍さん)



「疑いは晴れた。帰ってよいぞ」
三度、源三郎が声をかけて、木曾万の人々は早々に深川に帰って行った。
「狐の嫁入り」より
いよっ!さすが源三郎、リハーサル無しで決めたね
   
はまり役 三つの台詞が 小気味よし

源さんファンの皆さんには、こたえられない場面ですね。
源さんの役者ぶりに人気が集まったのは予想通りでしたが、「三つの台詞」、師匠だけでなく、千姫さんも数えてたのはさすが〜
(たまこさん)
役者源さん、人気の競作ポイントだったんですね〜。わたしは読みが浅かった…。
(のばらさん)



庭には、この朝、はじめて桃の花が一輪咲きはじめていたのだが、まだ、誰もそのことに気がつかなかった。
「狐の嫁入り」より
「かわせみ」で狐が娘に戻って一件落着。
   
桃の花 祝いに一輪 咲きますよ

千姫さんの解説の「狐が娘に戻った」という発想はいいですね。これでも一句できそう。
「祝いに一輪咲きますよ」というのが、なんか千姫さんらしくて、とても好きです。
(たまこさん)
「咲きますよ」言い回しがホント、千姫さんらしくって春らしくっていっぺんにぱっと花が咲く、って感じですね(^-^)
(のばらさん)
本当に桃の花もお祝いをしてくれているようです。たった一輪が大きな幸せに見えました。
(蛍さん)



情念系に参入です(えっ、この程度では駄目?)
   
見られてる 後姿が 熱く燃え
   
眺めてる 後姿に 誘われる
   

千姫さんもここで乱入ですね。「見られている」「見ている」という視点も一緒です!
ここの鏡のシーンも競作ポイントですよね。わたしは全然いい言葉が出てこなかったんです〜(T_T)無念〜〜。
(のばらさん)
まだまだ…って、はなはな様のお声が聞こえてきそうです。大好きな東吾さんに見つめられていたら、るいさんも益々燃え上がってしまいますね。何気にお千さまも、熱い〜。
(蛍さん)
お呼びいただいたようで参りました。熱いですね〜♪男性視線の「情念系」は私まだやってないので千姫さまの独占分野(?)じゃないですか〜。でもやはりみなさま恥じらいがおありのご様子で〜♪それもまた奥ゆかしく♪
(はなはなさん)



 あっちの管理人さんの五七五 

先月は残念ながらパスしてしまいましたが、今月はなんとか送ることが出来ました。ちっとも上達しないし、なかなかすぐに出来ないけれど、でも参加出来ることがとっても楽しいし、嬉しいんです。そして皆さんの素敵な一句を拝見するのもとっても楽しみ!
 (UP後に)
今月の「狐の嫁入り」はのっけから当てられっぱなしの熱々ぶり。競作ポイントでははなはなさんワールドに迫る勢い。やっぱりこのころの二人はラブラブでいいですね。今月もまた質・量ともに素晴らしかったです。
(あっちの管理人さんの談)

湯上りの上気した顔で鏡をのぞいているるいを炬燵に寝そべった東吾が飽きもしないで眺めている二人だけの居間である。
「狐の嫁入り」より
このお話も初代NHKでドラマ化されて、その印象がとても強いのですが、出だしからラブラブシーンでちょっとドッキリ。湯上がりの少し上気したるいさんを炬燵に寝そべりながら、やに下がって眺めている東吾さん。お吉さんも嘉助さんも 絶対に近寄らない二人だけの春の宵。来るとすれば源さんからの野暮な使いぐらいかな。
   
恋女房 飽きずながむる 春の宵

こちらも今月の競作ポイントの一つでした♪いい場面ですよね〜。
こちらのお句もこのシーン、いいですね〜〜。東吾さんの顔が目に浮かびそうです。
(のばらさん)



「狂言役者が書いた筋書きながら、よく出来ていたもんだ。人里離れた場所から順々に小手調べをやって来て、実に見事な幕切れだったよ」
「畝様も、どなたかさんもその片棒をかついだってわけですものね」
「狐の嫁入り」より
るいさんが東吾さんに話した「狐の嫁入り」、なんと翌日にはしっかり源さんに担ぎ出されて、事件の現場巡り。八丁堀育ちはみんなお節介で野次馬根性が強いらしい。恩ある木曾万の一人娘のおよねさんの危機を救おうと、芝居小屋の人々が一つになっての大芝居。その大芝居にそっと手を貸した東吾も源三郎も、やっぱり江戸の男なんですね。
   
江戸っ子の意気地(いきじ)が決めた大芝居
早変り さすが売れっ子 梅之丞
   

今回の東吾さんは本当に裏方ですものね。まあ、たまにはいいか。
まさに江戸っ子の揃い踏みでした。珍しく、るいさんまで一役かっていました。
(蛍さん)
「江戸っ子」、まさにそうだなぁと。どちらかというと「勧善懲悪」もので、スカッと気持ち良いお話を平岩先生は目指されたと思うんですけど、さすが管理人さま、しっかり捉えていらっしゃいますよね。
(はなはなさん)



 蛍さんの五七五 

物語を五七五に直そうとして、その場面を思い浮かべるとそこに登場する人物が何を思っているかとか、心の中を想像するようになりました。今までは文字だけで読んでいたものに、厚みが増したような気がします。自分でも色々に情景を思い浮かべるのですが、それ以上に皆様のお句を拝見するのが役に立っているように思います。このお話は、明るくてテンポも良くて一気に読み進ンで仕舞います。進みすぎてなかなか五七五に纏まらなくて、仕方ないので本文から引き抜きました。事件はそっちのけで、熱い〜いふたりのことばかりになってしまいました〜。
 (UP後に)
「百花繚乱」のような、春らしいお句ばかりですね〜。競作ポイントも、皆様それぞれにお詠みになっていらして凄く楽しいです。しょっぱなからふたりの熱〜い仲に当てられてしまいました。平岩先生は、今回のお話では熱いふたりをさりげな〜く、描いていらっしゃいますね。それが却って想像力を逞しくしてしまいました。毎月の五七五、段々投稿数が多くなっていません?数だけでなく、皆様その場面をしっかりと文字になさっていらっしゃいますね〜。「巻羽織」揃い踏みは、迫力あります〜。
(蛍さんの談)

(閨に咲く 湯の香ほんのり 桜いろ)が元句だったのですが、東吾さんが目じりを下げて眺めている、るいさんを詠みたいと思いましたので、自分では気に入っています。好きな人から飽きもせずに眺めてもらえるなんて、女冥利につきますね。るいさんも、東吾さんの事を飽きもせずに、よく 眺めていましたっけ。最近(以前も)そうゆう事がなくなったな〜。
   
湯上りの うなじほんのり 桜いろ

元句も素敵ですね!そんなに見つめられたら(あくまで仮定)やっぱり照れちゃうな〜。
今月の情念系は、蛍さんの句がめらめらと燃えてますね。元の句は思わず、ピンクの照明とベットを想像してしまいました
(千姫さん)
おお情念系〜〜〜。オトナって感じです〜〜。湯上りのおるいさん、結構お話に登場しますが、このシーンはかわいくて明るくて楽しいいけど、でもやっぱりこの後は…。キャ。
(のばらさん)
蛍さま、「ほんのり桜色」は大人の情念ですよねぇ。やっぱりはなはなはまだまだ修業が足りませんねぇ。
(はなはなさん)



「花嫁が宙をとんで行くんだろう。さしずめ、勝頼さんに恋いこがれた八重垣姫って寸法だ」
「馬鹿ばっかし、ちっとも、本当にしてくれないんだから……」
「狐の嫁入り」より
この場面は競作になりそうな気がします。るいさんが可愛く手を振り上げる様子が浮かびました。その手をヒョイっと東吾さんが引き寄せて…。(照れる〜)
   
馬鹿ばっかし… ゆれる袂に はるいろふわり
螢の「馬鹿ばっかし…」 ここには「るい」さんを入れてみました。「は『るい』ろふわり」です。凄く無理があります。
(蛍さん)
そんな仕掛けがあったとは!おそれいりました〜
(こでまり)



「栗駒屋伝右衛門は、どうするっていうんだ。木曾万が左前だときいて、今年の取引はやめようってのかい」
  (略)
「深川の長助親分にきいてみて下さいませんかしら。縄張り内のことだから、少々のことは知っているんじゃありませんか」
「狐の嫁入り」より
るいさんにお願いされたら東吾さんも嬉しいンですよ。ホント、仲が良くて焼けてしまいそ〜。
   
ねぇ お願い… 憂い顔にも 蜜のあじ

蛍さんは照れやさんのようですが、先日の鎌倉のドライブは(S.ファロウ「蛍の旅日記」)案外こんなふうにご主人におねだりしたんじゃありません?
「ねぇ お願い…」も「ねぇ…お願い」に変えるとすごい官能小説の台詞だぁ…(勝手にすみません)
(千姫さん)
蛍さんの"…"を使った二句、言葉にならない言葉が詰まっているって感じで情念系ですね。こでまりさんの深読みのコメントもすごいと思ったけど。
(紫陽花さん)
「…」がすっごく効いてますね。はあ〜とひたった後で千姫さんのコメントに爆笑〜!
(のばらさん)
「ねぇ お願い…」の句への、お千さまとこでまり師匠の感想に。 アハハ、一度言ってみようかな〜。「どうした、気味が悪いぞ…」とうちのは言いそうです。
(蛍さん)



先代からの老番頭は眼を泣き腫らしていた。
嫁入りの行列は戌の刻にここを出るという。
「何分にも、世間様をはばかることでございますので……」
「狐の嫁入り」より
犬と狐って仲が悪いのですね。それなのに「戌」の時刻に嫁入りをしたから、お稲荷様の罰が当たったのです。
   
戌の刻 嫁入り行列 狐罠

「戌の刻」は夜の七時から九時ごろだそうですがこの「罰が当ったのです」という言い方がまるでお吉さんみたいで頼もしいです。
「戌の刻」この視点は蛍さんの独壇場ですね。
(のばらさん)



「ねえ、およねさん、どこで役者とすりかわったんですか」
  (略)
「行列は小名木川の手前だったんだ。そこへ来るまでに渡る橋は……」
「弥勒橋、ああ、五間掘ですね」
「狐の嫁入り」より
神さまと仏さまのふたりかがりでおよねさんを救い出したのですから、きっと幸せになるでしょうね。駄洒落にしても単純すぎました。
   
花守(はなもり)の 神が隠れる 弥勒橋

すみれさんは「神と狐」でしたが、こちらは「神と仏」ですね。



今も昔も女性は華やかなお芝居を見るのが大好きです。るいさん、東吾さんと出かけるのですから、お芝居の演目よりも着ていく着物を選ぶのに忙しくなりそうですね。
   
春爛漫 嬉しい約束 夢芝居
   



 朝霧さんの五七五 

骨折した左手は今だつっかえ棒が入っており不自由しています。遅くなって恐縮です。心にしみるお話ばかりの中でも、江戸の人々の善意あふれる代表作、ほのぼの、ほろり、痛快、でも句にするにはむずかしい。手こずりました。
(朝霧さんの談)

まがったとたんに前方に行列が行くのをみかけた。思わず声を上げたのは、駕籠のまわりにいくつもの狐火がみえたからで、
  (略)
「霧はどうだ」 (略)
「そう申せば、いくらか靄が出ていたように思いますが……」
「狐の嫁入り」より
   
霞立ち 人情狐の 出没す

「出没す」の「す」の字がきまっていますね。まさに、見事なお芝居の幕引きを感じました。
(蛍さん)



「二つめの横川、報恩寺橋のところは、つい三日前の夜の北辻橋のところとすぐ近くでございます」
  (略)
架っている橋が三つで、竪川にあるのが新辻橋、横川にかかっているのが、南側が南辻橋、北が北辻橋であった。
「狐の嫁入り」より
   
探索も 橋から橋へ 春の江戸

「橋から橋」というのが、いかにも江戸の町らしいですね。
情念系で出遅れているぶん叙景でカバーしようと毎回努力しているんですが、こっちも案外、難しいものです。今月は朝霧さんの「橋から橋」、のばらさんの「糸幾重」にやられた〜と思いました。
(たまこさん)
「橋から橋へ」そうですよね〜。かわせみ読む楽しみのひとつは切り絵図片手に皆と一緒に江戸の町をたどること、歩きまわる皆も目に浮かぶようです〜。
(のばらさん)
「橋から橋へ」は良い表現だなぁと思います。やはり絵図を見ながらの作品なのでしょうね。はなはなもご同様だったので嬉しいです。
(はなはなさん)



   
おぼろ月 同心芝居も 堂に入り

今月の競作のポイントは、源さんのお芝居上手と「おぼろ月」でした。気がつかなかった〜。
(蛍さん)



春の午下り、宿屋稼業にとっては一番、のどかな一刻である。
  (略)
御吟味役は神林通之進で、まことに鮮やかな採決は本所深川の町民たちの喝采を浴びた。
「流石、神林の旦那様だ。それでなくちゃいけません。悪が栄えたら、この世はおしまいだ」
「狐の嫁入り」より
   
名与力 さばきあざやか 桃一輪
   
春の午後 からくり話で 宿のどか


講釈をする東吾さんを囲んでの、暖かで穏やかなひと時ですね。
「のどか」は暖かな「かわせみ」の雰囲気がピッタリですね。皆が集まっての種明かしの場面は「かわせみ」の定番、それも楽しみの一つです。
(蛍さん)
「桃一輪」は通之進お兄様ファンとしてはとっても嬉しいでーす。
(はなはなさん)



 のばらさんの五七五 

ちょっと苦しんだ挙句どうも困って、投稿してしまいます。おまけもあると言うことで今月もアップが楽しみです(^-^)
 (UP後に)
今月のお話、わたしはどうも入りこめなくって消化不良(T_T)なのにい〜 皆さんすっごくいいですううう(T_T) はじめのシーンの所、やっぱりいいですよね〜。「巻羽織」もいっぱい!
(のばらさんの談)

「かわせみ」の庭に、二、三日、暖かな春の日ざしがふりこぼれて、気がついてみると柳の芽が、ほのかに緑を増している。
「狐の嫁入り」より
芽吹いたばかりの柳のやわらかな色、風にふかれる様子には毎年見とれます。その気持ちで。
   
青柳や風の吹くまま糸幾重

私も芽吹いたばかりの柳の緑、大好きです。
綺麗なお句ですね〜。大川端の「かわせみ」が目に浮かぶようです。るいさんと東吾さんも仲良く並んでこんな景色を眺めているのでしょうね。
(蛍さん)
はなはなも最初のうらうらとした春のシーン、句にしたかったのですがのばら様の「糸幾重」やられました〜。柳とは良いモチーフですよねぇ。
(はなはなさん)



「あたしだって、知りませんけど、鬼火みたいに青い火があっちこっちに燃えるんですって、それが狐火で、その中を駕籠に花嫁さんを乗せた行列が宙をとぶように走って行くって話ですよ」
「狐の嫁入り」より
「狐の嫁入り」と聞いて登場人物の反応がそれぞれで面白かったです。冷静な嘉助さん、恐がる香苗さん、おるいさんは結構面白がって明るい反応なのがちょっと以外〜と思いました。
   
朧夜に嫁入る狐や艶然と

このお話を読んだ後なら「狐火」に出会っても怖くない気がします。
解説ののばらさんの観察眼には恐れ入りました。いろいろな反応もあるのですね。お茶目なるいさんらしい、明るい場面です。明るくても暗くても、どうせ熱いんですよね。
(蛍さん)



微笑むおるいさんの華やかな様子、のんびりくつろぐ笑顔の東吾さん、和やかな会話、あたたかな春の宵が目に浮かぶ様…。
   
「馬鹿ばっかし」言って言われて春の宵
もののけも嫁ぐ朧夜添い更けて
   

「馬鹿ばっかし」も競作ポイントでしたが、蛍さんの「はるいろふわり」 も、のばらさんの「言って言われて」も、それぞれにいいですよね〜
(たまこさん)
「馬鹿ばっかし…」と言う時のるいさんは、いつも幸せそうですね。可愛いお侠なるいさんにはピッタリの言葉です。
(蛍さん)



女主人のおとらは岡場所の出で、それはともかく、亭主というのが按摩上りの金貸しで
「人を泣かせた金で検校の位を買ったそうで、智念って名前ですが、誰もそうは呼びません。からっ風の検校といえば、泣く子も黙るって手合いでございます」
「狐の嫁入り」より
協力した人たちは亡き旦那へのお恩返しと、今まで評判の悪い上州屋にこれまで虐げられた人たちの分もあればと思って大芝居をうったんでしょうか。みんな木曾万に甘すぎ〜。あわれ上州屋に同情票1票…。
(ま、自業自得ですけど(^-^;))
   
狐の威借りておとらに意趣返し

「虎の威を借る狐」はよくありますが、狐の威を借りるというのが、いかにもこのお話らしいですね。
あれ〜、のばらさんも「洒落組」ですか〜。さすがのトラも狐には敵いませんでした。
(蛍さん)
「狐の威」こういうお話だとシャレも思い浮かびますよね
(洒落組はなはな)



 浅黄裏さんの五七五 

「狐の嫁入り」は是非とも「その後」を知りたいお話です。「小町」と呼ばれたほどのおよねさんなら、きっとその息子さんも一目惚れしたのではないかと察するのですが。なにより伝右衛門さんがとても気に入ったみたいですものね。お世話になった御礼として、木曾の上等の漆塗りとともにその後の消息がかわせみに届けられるという話が、いつか何かのお話の片隅にでも登場しないかと、勝手に期待して盛り上がっています。
 (UP後に)
皆様のお句は堪能させていただきました。このところ毎月作句数の減るばかりの私にはとても良い勉強と刺激です。
(浅黄裏さんの談)

誰かが知らせて、検校の家の奉公人もとび出して来た。みんな声もなく、不気味な狐火に肝を奪われている。
異変は続いて起ったらしい。
「花嫁が居らん。花嫁が……」
「狐の嫁入り」より
   
強東風に消えし嫁御や狐の火

突然の春風に吹かれたように、見事に花嫁が消えてしまいましたね。



「品川には、おっ母さんと弟さんが人目をさけて見送りに行ってなさるそうですよ」
嘉助がそっと耳うちし、娘は涙のたまった眼で、何度も頭を下げた。
  (略)
春の陽が明るい大川端を、三人は一つになって遠去かって行った。
「狐の嫁入り」より
   
江戸を発つ娘を見んとや別れ霜

今後三人は、晴れて親子兄弟として会うことができないかもしれませんが、互いの幸せを信じての、明るい旅立ちとなりました。
別れは辛いものです。でも、幸せが待っている旅立ちですから心も明るいでしょうね。「娘を見んとや」に浅黄裏さんの優しさが感じられました。
(蛍さん)
「別れ霜」良いなぁ…綺麗な情緒のある言葉ですよねぇ。
(はなはなさん)



 花みずきさんの五七五 

「狐の嫁入り」は好きなお話で出来ればと思いながらなかなか浮かばず…。「ここを詠みたい」っていう場面を何度も何度も読み返しました。好きな場面ほど浮かばないあまり、遅くなってはご迷惑になると割り切って出来たものだけ遅らせて頂きます。
(花みずきさんの談)

   
暖かな 日差しこぼれし 春の居間

るいさんの居間は春と言わず、いつでも春のように暖かですね。だから、皆集まって来るのですね。
(蛍さん)
「春の居間」ほんわかとやさしいおるいさんのような句だと思いました。
(はなはなさん)



「源さん、いくら、八丁堀が暇だからといって、狐の嫁入りをとっつかまえようってんじゃねえだろうな」
  (略)
「そういうわけではありませんが、少々、嫁入りが頻繁すぎまして、噂が大きくなりましたので、本所あたりの旗本衆から、上様御治世に狐狸騒動は不届だとお奉行がねじこまれたようですな」
「狐の嫁入り」より
   
狐狸騒動 八丁堀の 意地が出る

普段から仲のいい二人ですが、八丁堀に不利な状況になるといっそう呼吸が合いますね。
東吾さんと源さんのピッタリと息が合っているところも、もう一つの「かわせみ」の愉しみです。
(蛍さん)



「なにしろ、花婿どのが初夜の新床で花嫁の顔をしみじみ眺めてみると、口が耳まで裂けていて、いきなりコンと鳴いてとび上ったってんだ」
「狐の嫁入り」より
   
若だんな 狐と初夜の 床に入(い)

小町と言われるほどの美人のお嫁さん、期待してしみじみ眺めた時には、ビックリしたでしょうね。



「それにしても芝居小屋の人たちが一つになって、およねさんを助けるために死にもの狂いになったなんて……」
役者はもとより、大道具、小道具、衣装方、床山、下座の囃子方までが力を合せ、一つになっての大芝居であった。
「狐の嫁入り」より
   
先代の 恩に報いし 大芝居

この大芝居が単に悪人を懲らしめるのではなく、今は亡き先代の旦那への恩返しというところがホロリとさせられますね。
「先代の」恩に報いる、というのがあってそれでホロリと痛快なんですよね〜。なるほどそうよね〜と思いなおしました。
(のばらさん)



 はなはなさんの五七五 

思いのほかの難航です。うーん、お江戸情緒にひたった句ばかりが出来上がってきました。そうそう情念系ばかり作っていてもつまんないので、今回は少々軽めです。でも、なーんかどこかで見たことのあるような句ばっかり…みたいな気がしてしょうがないんですが、とりあえず出してしまいます。
 (UP後に)
「狐の嫁入り」今月は数も多いし、質も高くて、ますますはなはなの拙い句が恥ずか しい…。情念系だけじゃあやっぱりだめですよねぇ。もちろん、「質より量」はもっといけな いですね(反省) お江戸の情景や人情もきっちり詠めるようになりたいなぁ。 ますます五七五にはまりそうな気配です。
(はなはなさんの談)

今回は品のよい色っぽいシーンが随所に見えてとても嬉しくなりました。情念系の入り込む余地はとてもない、上品な江戸の艶っぽさ、あだっぽさです。「馬鹿ばっかし」はご本家「今日のひとこと」でも取り上げていらっしゃいましたが、姉さん女房の可愛らしさがにおうような良いシーンですよね。
   
馬鹿ばっかしすねても甘い春や宵
腹這いて見上ぐる妻の夕化粧
   
「春や宵」って「春弥生」とかけてます?
はなはなさんの「春や宵」という言葉の使い方もさすが堂に入っていると思いました。これらは、情念系というよりも、ロマネスク系かな?こでまり師匠のコメントも座布団ですよね〜
(たまこさん)
座布団、ありがたく頂戴しますm(__)m
(こでまり)
(こでまりの感想に) おおっ!ここにも「洒落組」ひとり〜。それでなくても綺麗なるいさんですもの、「腹ばいて」に東吾さんのデレデレぶりが溢れています。
(蛍さん)
「春や宵」は「春弥生」と打ち込んで「変換」したらぱっと出て 「あ、このままでいいや」って思っちゃって、そのまま出しました。なので意図して「洒落てる」訳じゃなくて「単なる偶然」なのが正解です。たまこさまにせっかく褒めてもらったのが台無しですね、えへ。
(はなはなさん)



笑いながら、るいが東吾の傍へ寄った時、「かわせみ」の外を火の用心が拍子木を鳴らして通りすぎて行った。
春は、とかく、風が強い。
「狐の嫁入り」より
で、このあとはたぶん…ですよね。朝は素振りをしてすがすがしい東吾さんですが、昨晩は濃厚だったのではないでしょうか。今回は平岩先生もさらりと流しておられるので、私もすらりと(笑)
   
沈丁花香りくる部屋ふたり居て
春さなか夜の匂いに酔うて臥し
   

「さらり」「すらり」と言われても…、まあ先月に比べれば(笑)でもいろいろなものが芽吹く季節、春の夜にも匂いがあるのかもしれませんね。
「春さなか〜」この句をはさんだ、はなはなさんとこでまりさんのコメントが何やらあやしげで、思わず噴いてしまいました。
(千姫さん)
はなはな様〜さらり…なんてウソばっかり〜今月も熱いですよ〜。ふたりきりの居間は熱い熱い…。はなはなさんの解説も、熱い熱い…。
(蛍さん)
「夜の匂い」はこでまりさまはじめ皆様なーんか妄想してらっしゃいません?…え、大人ならだれでもわかる?…ハイ、その通りです(笑)
(はなはなさん)



「いやだ。お出でになってるなら、声をかけてくれればいいのに……」
「若先生ったら、気を揉んでいらしたんですよ。若い手代はいい男かですって……」
お吉が首をすくめて出て行って、東吾は照れた。
「よせやい。あいつ人の冗談を真に受けやがって……」
「狐の嫁入り」より
珍しく東吾さんが嫉妬しています(笑) たまにはやきもきさせてやんないと…ね、おるいさん(笑)
   
気が揉める商売に精出す恋女房

お吉さんに座布団一ま〜い。東吾さんもお吉さんにあっては形無しでした〜。照れてる東吾さんが可愛いです〜。
(蛍さん)



でも結局甘甘ラブシーンなんですよね〜、あー熱い暑い。
まだ春先だというのにねぇ(笑)
   
女房の頬突っついて春の閨

突かれるるいさんも、突っつく東吾さんも、こうなったら ♪ふ〜たりの世界〜♪だ〜れも入れませんね。
(蛍さん)



「どこからというより、お狐さんのお出ましになった順と行こうぜ」
  (略)
附近の景色は、すっかり田舎になっていた。
町屋は姿を消し、田地、畑地がのどかに続いている。
麦がかなり育っていた。雲雀の声が聞える。
「狐の嫁入り」より
源さん、長助と探索するお江戸の春。実は緊迫していなければいけないのでしょうが、なんだかのどかな春のお江戸めぐり、みたいです。
   
青麦の伸びてお江戸の狐狩



今夜も気温が上って、掘割から靄が流れていた。
提灯の灯が靄の中に橙色にぼやけている。
人っ子一人通らない深夜の道を、嫁入り行列は掘割について北へ向い、やがて小名木川にかかっている新高橋を渡った。
「狐の嫁入り」より
月もおぼろななまあたたかい春の夜です。怖いけれど夢のような幻のような、妖しい春の花嫁行列に心惹かれました。婚礼が夜行われる、というのは江戸時代は普通なのでしょうが、今から思うと情緒があって良いなぁと思います。
   
春朧提灯揺れて花嫁行列
川靄に浮かぶ行列狐の嫁入り
   

確かに「夜の婚礼」って情緒があって素敵ですね。今度するなら(???)
「春朧」そういうお嫁入り、見て見たいです〜。すっごく素敵でしょうね…。今度友達がお嫁にいくので(家から花嫁衣装)見に行きたくなりました。。。
(のばらさん)
そう言えば、「今度する時は…」なんて物騒(笑)な感想がありました。後悔先に立たずか……、オイオイ。(あっコレは私の独り言)
(蛍さん)
今回のはなはなさんは、ロマネスク調ですね。ぼわぁ〜とした薄明かりの中の花嫁さんは、さぞや綺麗なことでしょう。夜のお嫁入りは雰囲気ありますね〜。「夜目、遠目」と言いますから、私も今度する時は…。
(蛍さん)



このお話は人情噺として秀逸だと思っています。ビジュアル的にも美しく、大好きです。芝居の人たちの懸命のお芝居、それが秘密めいて、お話の進行上詳しく描かれていないところがまたいいのです。また、「江戸東京絵図」を見ていると本所のあたりは川が縦横無尽に巡っています。本文の中にも平岩先生は「本所は川の街」と書いておられますが、絵図を見ていると実感できそうです。
   
水ぬるむ本所の狐の人助け

私も「切り絵図」を眺めていました。お話の中の「橋」も「川」も道順までもそのままですね。五百羅漢さまも見つけました。「本所のきつね」は実は「人」が化けた狐、狐のお株をとってしまいました。
(蛍さん)



「今日あたり、お稲荷さんにお礼まいりに行ってくるか」
るいが首をかしげた。
  (略)
「嬉しい。お芝居をみに連れて行って下さるってことですね」
「狐の嫁入り」より
幕切れも明るいお話にはほっとしますね。かわせみでわいわいと捕り物話に花が咲く…平和なお江戸の春ですね。
   
笑い声桃が聞き入るあかるき宿



 茜雲さんの五七五 

本当に皆さんとてもお上手で、またご熱心なので、もう無理かなあと思いながら、ない袖を振っています。時間に迫られて、深く考えずに作ったのでとてもお恥ずかしいです。
(茜雲さんの談)

玄関先で母親が娘に綿帽子をかむせた。それから駕籠に乗る。
長助が先頭に立ち、続いて花嫁と母親の駕籠、それから供が五、六人、更にそのあとから長持をかついだ人々がついて行く。
おぼろ月夜であった。
「狐の嫁入り」より
   
朧夜に 狐火が守木場小町

おぼろににじむ狐火も、およねさんを守る一念で揺れているのでしょうね。



実は話そのものはあまり好きなほうではないのですが、旧NHKの本物の芝居を見るようなあでやかさのある演出で、絵的には好きな作品です。
   
桃の下役者が揃い晴の舞

本物の役者と陰の役者が勢ぞろい。久しぶりに初代NHKの「狐の嫁入り」を見てみたくなりました。



「木曾万は一人娘を嫁に出し、婚家の不祥事によって行方不明となりたること、まことに不憫。よって、上州屋おとらは検校にかわって、五百両を木曾万へ見舞金として遣わせってんだから、お奉行所も行き届いたもんだろうが……」
「狐の嫁入り」より
実はこの智念とおとら夫妻、なんとなくそこまでは憎めなくて…
   
春浅く子想う心哀れなり

もし一人息子の具合が悪くなければこんなにお金に執着しなかったかもしれませんね。
ああ、そういう見方もあるのか…と思いました。智念とおとらは子を思うあまり、やり方を間違ってしまったのでしょうね。
(千姫さん)
おとら夫婦への同情票も、共感するところです。少なくとも、ハンディキャップを負って生まれてきた息子には罪は無いわけですし、息子の心の傷が癒えることを願いたいです。
(たまこさん)
わたしも上州屋、あんまりにくめません。木曽万、それであの後ちゃんと商売立てなおせたんでしょうか…。
(のばらさん)
この場面をお詠みになったのは、茜雲さまだけでした。茜雲さまの優しさが伝わって来ました。強欲な親でも、息子には罪はないですものね。
(蛍さん)
智念一家に思いを馳せるところがおやさしい人柄を彷彿とさせますよね。まさにそういう読み方もあって当然だと思うし…ちょっとお奉行・通之進お兄様もや りすぎかな〜とは、思ってますよ、きっと。
(はなはなさん)



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