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 千鳥が啼いた
「狐の嫁入り」より  (平岩弓枝著:文芸春秋刊)
先月は、記念すべき第一作の「初春の客」、二つの恋物語と哀しいラストシーンが印象的でしたが、その分皆様の心を打ったようで、しみじみとした五七五が揃いました。

さて、俳句の世界では二月は春、寒い中にも僅かながら春の兆しが感じられます。
今月は少し明るいお話でと、「千鳥が啼いた」を選びました。

こちらは二組の親子のお話。
そしてるいさん、東吾さんもますますラブラブで、あらっ、目のやり場に困ります〜というシーンも。。。

さあ、今月はどんな五七五になりましたでしょう。
(平成十六年二月)



今月はロム組なので、早速拝見。
爽やか系のお話かと思いきや、皆さん結構濃い〜!!情念系も沢山あるじゃないですか。
やっぱり初期の頃のお話って東吾さんもるいさんもラブラブ熱々で、
ちょっと今では想像できないくらい濃厚な時を過ごしていますよね。
いつもながら皆さんの細やかな視線に感嘆しながら、「千鳥が啼いた」楽しませて頂きました。
ロム組って気軽にいられるけど、ちょっぴり寂しさも・・・(笑)
(あっちの管理人さん)





 千姫さんの五七五 

今回は一番乗りかな?
どうしても、一番乗りになりたくて!

(拙宅などの一番乗りを狙ってくださって、感激です。…・・ここの管理人)
 (UP後に)
今回は芋粥が随分競作でしたね、私は「芋粥」には全然気づかなかった、紫陽花さんの挿絵も定着してきて、楽しみの一つになってきたし、新しく「情念系」俳句も広がりつつあるみたいだし。
(千姫さんの談)

「昨夜は御苦労であった。怪我はなかったか」
しみじみとしたいたわりの声である。
「東吾には叱らねばならぬ。如何に方月館の弟子であろうとも、このような若者に白刃をくぐらせて、万一、怪我でもあった時は、伊太郎の父母になんと申しわけをするつもりだ」
「千鳥が啼いた」より
本当は最初の場面の通之進と東吾のやりとりを「軽口も 阿吽の呼吸」と作ったけれど、次の言葉が思いつかなかったので、伊太郎をさとす場面に変えました。
   
叱咤にも 阿吽の呼吸 名与力

一番乗りとは思えないほどに、色々な場面を詠んでいらして、感服致しました。歯切れのいい詠み口を、気持ち良く拝見させていただきました。
(蛍さん)



夜寒の中を歩き廻って、かなっこおりになっている親友の盃に熱燗の酒を注いでやりながら、東吾が舌打ちした。
「許せねえ連中だ」
「どうも腑に落ちないことが二、三あります。明日、もう一ぺん、出むいてみようと思っていますが・・・・・・」
「千鳥が啼いた」より
源さん派の千姫なのに源三郎の句がなかなか出来ず、たまこさんに遅れを取ってしまっているのが、くやしかった(笑)けれど、やっと出来ました。
   
報告で 暖取り飯(いい)食い 誘い掛け

このお句をアレンジした句が、S.ファロウ掲示板の看板になったのですね。「巻羽織シリーズ」への皆さんの参加のきっかけもになりました!



   
愛弟子の 千鳥が目覚めて 水ぬるむ
   

うまく言えませんが、好きです、この句。
千姫さんとは「千鳥&水」つながりで嬉しいわー。
(たまこさん)



「だから男って勝手なんですよね」
長火鉢の上で、ちり鍋を煮ていたお吉が、例によって遠慮のない口をはさんだ。
  (略)
晴れて我が子と呼ぶことの出来ない我が子へそれを贈った吉田織部の心中を東吾は考えていたのだが
「千鳥が啼いた」より
この時はまだ事件は起きていないんですよね。読み返していて麻太郎の事を考え、言葉を置き換えてみたのは私だけでしょうか…。
   
男は勝手 ドキリとしたの 私だけ?
   

もちろんドキリといたしましたですよ!
(お吉さん風です)
「男は勝手」(S・ファロウにもチラッと書いたのですが)わたしも東吾さん&麻太郎ちゃんを連想して、蜃気楼のようなと思いましたですよ (笑) この頃は…まさか誰も(平岩さんも?!)こうなるとは思ってないんでしょうね〜。
(のばらさん)
もちろん私も麻太郎君のことが、まず浮かびましたよ〜。東吾さんも将来「我が子を我が子と呼ぶことが出来ない」自分になるなんて夢にさえ思っていないでしょうね。この伊太郎さんの身の上の出来事が、現在の東吾さんの周りでの事だとしたら、随分と辛いでしょうし、お吉さんの言葉はきつ〜い「ひとこと」ですね。
(蛍さん)



   
悋気して 拗ねてはいても 一人占め
   

このお句、好きです〜。悋気って同じような意味の焼き餅よりも色っぽい〜という感じがして、いかにもお江戸ですね。あちこちでもてまくりの東吾さんを「ひとり占め」出来るのですもの、女にとって最高に幸せですね。でも、るいさんが焼き餅を焼いてくれなくなったら東吾さん、案外寂しいかも…。
(蛍さん)
今回の「こころ模様」(S.ファロウ掲載)を書かせていただくきっかけは、お千様の「ひりと占め」のお句に触発されてです。そんな事はわかりきっていたのに、改めて「ひとり占め」を拝見し、妙に納得してしまいました。お千さんにも感謝です。
(蛍さん)



 こでまりの五七五 

今月は「伊太郎三部作」です(笑)。
別に「企画物」を狙ったわけではなくて、結果としてそうなってしまっただけなんですが。
そして結果として(やはり)、「情念系」にはかすりもしなかったのでした。
 (UP後に)
今月は「はなはなワールド」「情念系」に注目が集まってしまったので、はなはなさんがけっこうプレッシャーを感じていらしたみたいです。でもそのプレッシャーのおかげで(?)あんな五七五ができてしまうのだから、良かったのかも(うひひ)それに、のばらさんもしっかり乱入してくださっていて、良かったです。情念系もあり、江戸情緒もあり、人情も食欲もありで、ますます幅が広がって管理人としては嬉しいです。(全部情念系だったら、身がもたん!)
(こでまりの談)

「もとより、門の中へ入るつもりはありません。ただ、この門の中に実の父が暮らしているのかと思うと、なつかしくて・・・・・・」
塀の周囲をあてもなく歩いたり、たたずんだりした。
「千鳥が啼いた」より
やっとたどりついた父の家。寒のもどりの寒い日だったようですが、侍になり父の役にたちたいという希望に、若い伊太郎の心は燃えていたのでしょう。
   
春寒や 見上げる門に 胸熱く

恋の歌でも良さそう!ありそう!と思った句です。というのは初々しい女子中学生の頃、初恋の君のお家を探しておうちの前で ただ立ち尽くし、「○○君がここに…」と思ったわたしだから(爆)ただ怪しい奴だったかも〜〜〜。伊太郎の気持ち少し分かります(?)
(のばらさん)
「春寒」と「胸熱く」の対照が光っています。伊太郎さんの父親を想う気持ちが伝わって来ました。
(蛍さん)



同じ場面です。
「粋な黒塀 見越しの松に♪」って歌がありましたが(化石発言かも〜!知ってる人この指と〜まれ)この季節なので、見上げた塀向うの庭には梅が咲きかけていたのではないかと思いました。
   
ほころびし 見越しの梅や 父恋し
   

師匠の伊太郎三部作はさすがです。「大人の階」「見越しの梅」などの表現、うーむ年季を感じさせる!(ついでに…「見越しの松に」の続きは「婀娜な姿の洗い髪」でしょ?うしし)
(たまこさん)
は〜い、たまこさんの次にその指とまった!(笑) このお句は結構「情念系」ですね〜。まだ合い間見えぬ父を「見越しの梅」にたとえていらっしゃるのでしょうか。「父恋し」に伊太郎さんの切ない思いが伝わりました。
(蛍さん)



「まことに身勝手ではございますが、吉田家へ参る気持ちがなくなりました。出来ることなら狸穴へ戻って親に孝養を尽したいと存じています」
「千鳥が啼いた」より
当時の男性であれば、十八歳は大人のうち。でも侍への憧れを捨て、義父を助けて庄屋になることを決めたこの時、伊太郎は本当の大人になったのだと思います。
   
鐔返し 大人の階(きざはし) 登る春

こでまりさんのは「大人の階」が一番好き。「大人の階段のぼる、君はまだシンデレラさ〜♪」という名曲を思い出しましたが(「みゆき」のテーマ曲ですね)伊太郎の成長を嬉しく思いました。
(はなはなさん)
伊太郎の気持ちになって考えてみたら「大人の階段」という言葉が浮んだんです。もちろん、はなはなさんがおっしゃる曲も(笑)。でも階段じゃな〜と思っていたら、きざはしという言葉を思い出したので、こっちにしました。
(こでまり)
伊太郎さんにとって、実の父とのたたった一つのつながりの大事な「鐔」を返そうと決めるのは、随分と辛い決断だったでしょうね。それを「大人の階」と表わすとは、さすが〜と思いました。辛さを乗り越えて、きっと素敵な大人になるでしょう。
(蛍さん)



 すみれさんの五七五 

はじめまして、加賀の国の住人です。ご本家のページから、リンクでご常連のぺージをはしごするのが日課となり、皆様方の博識に脱帽しながら、楽しませてもらっています。常連の方々、たまこさまや、はなはなさまと同等に立ち会おうなどと、めっそうもない。皆様の見事な俳句の中へ入れていただけるかーー。 恥ずかしいですが、思い切って作って見ました。
 (UP後に)
ご常連の皆様方、さすが!−−情念系はなはな様など、真打登場!ーーの深い読みに脱帽です。当方、季語のことなどもこれからぼちぼち勉強せねばーーと、あらためて思い知りました。大好きな『かわせみーー』のご縁で、挑戦する楽しみ(恐い物知らずー)を知って、これからどうすればいいのやらーー又、機会がありましたら、皆様、やさしい眼でみてくださいませ。
(すみれさんの談)

東吾が狸穴から帰って来た夜は、いつもより、るいの体がすみずみまで過敏になっているようであった。心のどこかに、おとせの存在がある。
「千鳥が啼いた」より
るいさんと東吾さんのラブラブシーンから
   
あの女(ひと)も 二人の夜の 媚薬なり

この句は「媚薬」という言葉がうまく効いていますね。本当に妬いているわけではないけど、そのかすかな気持ちのせいにして余計に「ラブラブしちゃう」ところを上手に表していると思いました。
どのお句もしっとりとお詠みになっていらして、江戸情緒満載です。とても初登場などとは、思えません。このお句も、これ以上無いくらいに熱〜い熱〜いふたりの仲を思い描いて しまいますね。
(蛍さん)



考えてみれば、喜八と伊太郎の立場は同じようなものである。
どちらも妾腹の子で、父親の許で息子としてではなく、奉公人として暮したいとのぞんでいた。
「千鳥が啼いた」より
『千鳥が啼いた』全体から
   
親と子の 思いもつれて 明と暗

すみれさんも初参加とは思えない堂々の詠みっぷりで、これから常連間違いなしですね。
(あっちの管理人さん)
「思いもつれて」はピッタリの表現ですね〜。もつれた糸を自分で解いた伊太郎さんと、益々もつれさせてしまった喜八さんは、まさに「明と暗」。ふたりの対照を描くことには、まったく気がつきませんでした。すみれ様、恐るべし〜。
(蛍さん)
しっとりとした情緒にうっとりしました
(はなはなさん)



道のむこうに、正吉の姿がみえた。
続いて、おとせとるいが、こっちをみつめている。
伊太郎のことが心配で、家にいられないで出て来たという恰好であった。
伊太郎は手を上げ、正吉がかけ出して来る。
小川の水面には、まるで陽炎が立ちそうな早春の午下りであった。
「千鳥が啼いた」より
最後の場面から
   
(はぐ)くみし 情(こころ)のとどく 春の川

伊太郎さんは狸穴の両親はもちろんのこと、本当に多くの人の情に守られて、まっすぐに育ったんですね。
初登場のすみれさんも、懐の深さを思わせる作品ばかりで新人と思えないですよね。まだまだ余裕〜っていう感じで来月からが楽しみです。
(たまこさん)
季語なんてぜーんぜん気にしなくていいんですよぉ〜「御宿かわせみ」の物語 だとわかれば、それが季語代わりって事で(と、私は勝手に思っている)。これからも一緒に 頑張りましょーねっ。
(千姫さん)
千姫様のやさしいお言葉、ありがとうございます。(うれし涙)ますますこの世界へはまって行く自分がいて、楽しくなります。
(すみれさん)
すみれさん、管理人も季語も俳句そのものについても、全然 わかっていませんけど、図々しく参加されてもらっています。「かわせみ」題材なのが嬉しいなと思って。
(あっちの管理人さん)
千姫さんのおっしゃるとり〜。わたしもあんまり厳密に季語は入れてないです(^_^) あ、でもたしかに言葉には敏感に興味を覚えるようになってきました。すみれさんの句にも「かわせみ」の世界がいっぱいで、お仲間が増えて嬉しいです。
(のばらさん)



 たまこさんの五七五 

うーむ、今月もやっぱり情念系よりも食欲系になってしまったのでした。「千鳥が啼いた」は、方月館ものの一つですが通之進様も登場、ちょっぴりほろ苦さもあって、最後はさわやかで暖かい幕切れ、とてもいい話ですよね。伊太郎くんもしばらく登場しませんが、もうお嫁さん貰ったのかな。育ての父(この人良い人ですよね〜)の後を継いで立派な名主になっていることでしょうね。
(たまこさんの談)

「どうだ。源さん、伊太郎にまず不審はあるまい」
伊太郎が方月館を辞してから囲炉裏のある板の間でくつろいで地酒を飲みながら、東吾は早速、いった。
「千鳥が啼いた」より
祖父のような老師方斎先生と、兄のような東吾と。良き師に恵まれた伊太郎は幸福ですね。
   
愛弟子の証しを立てて熱き酒

親兄弟を越えてのあたたかいつながり、「かわせみ」の魅力の一つですね。
「愛弟子」もお千さんと競演ですね〜。「熱き酒」は、お酒そのものの事と東吾さんの伊太郎さんへの信頼の厚さのことの思いました。
(蛍さん)



ちり鍋をせっせと平らげて、お吉が煮て来た芋粥を三杯。
「なんでしたら、明日、迎えに来ます」
やっと人心地のついた顔で源三郎は帰って行った。
「千鳥が啼いた」より
これ、もしかして独占場面賞(何じゃそれ)?と期待してたらどうも千姫さんとバッティングしたみたいです。ドキドキ。
   
芋粥を食って捜査の鬼となる

ところがどっこい、実は大変な競作ポイントでした!
「芋粥」にこんなに集まるっていうのも驚きましたねぇ。私ひとりだろうと思っていたら、とんでもなかったです。
(たまこさん)
たまこさま、源さんものいつも期待しています。体力勝負のお仕事ですが芋粥3杯ではお腹がすぐ空いちゃうのでは?実はこのところ朝霧も芋粥続きの朝食です。
(朝霧さん)
じつは。。。たまこさんが「食べ物の句が出来た」とお書きになってたので「どこだろう」と読み返し「お、ここか」とついじっくり読んでたら、わたしも一句 出来たんですよ〜。すいません。あっちこっちに乱入系♪です(^_^)
(のばらさん)



IMEだと「鍔」と変換されて「鐔」は手書きパッドじゃないと出ないんですが…「鍔」と「鐔」ってどう違うのかな〜
   
未練断つ千鳥の鐔や春の水

「未練断つ」には「千鳥の鐔」を返すと決めた伊太郎さんの決意の固さを感じました。さわやかな青年のイメージを思い描く事が出来ます。
(蛍さん)
「春の水」があらためてきよらかな伊太郎の気持ちにぴったりなのに気づきました。
(はなはなさん)



「本心か」
伊太郎の表情が急に子供子供して眼に輝きが浮んだ。
「母が恋しくなりました。父も案じてくれているように思います」
「千鳥が啼いた」より
しばらくご無沙汰の伊太郎くんや正吉くんに、ぜひまた登場して ほしいですね!
   
(ひな)に待つ吾が父母(ちちはは)よ風光る

昨年の「少女らの…」のお句を思い出しました。「風光る」はさわやかな若者と似合う季語ですね。
血は繋がらなくても、心底伊太郎さんのことを想っていてくれたのですね。だから、伊太郎さんの幸せだけを願って、伊太郎さんの気持ちを大事にしていてくれたのだと思います。「鄙に待つ」はいかにもその温かい父親像が浮かびました。
(蛍さん)



 はなはなさんの五七五 

「千鳥が啼いた」、このころの「かわせみ」はいろいろな要素がぎっしり入っていて読み応えがありました。(あ、決して最近の作品がよくないと言う意味ではないんですが) このお話も大好きなお話なのですが、どこをどう切り取って良いものやら…少々悩みました。今回は「はなはなワールド」参戦者があるとのことで…それもプレッシャーだったのかも(わはは)。時代小説特有のテーマですし(身分違い、妾腹…)さわやかな伊太郎の気持ちをどう詠もうかとあれこれ考えました。
 (UP後に)
さて、「今月の五七五」、あらためて作者によってこれほどまでに表現が異なるものかとびっくりすると同時に感心しました。はなはなとのばらさん…情念系といわれましてもやっぱり違うのねぇ…。
ところで、「千鳥」を何に例えるか、というのが人によってこれほどまで違うかと思って面白く感じました。伊太郎自身とする、親への思いとする、ちどりそのものを詠みつつ伊太郎の気持ちに仮託する、伊太郎の実の父とする…(千姫さんのはなんなんだろう…上手くいえませんが) これが俳句の醍醐味かなぁと思いました。
(はなはなさんの談)

伊太郎は当分、「かわせみ」に滞在することになった。どうしても、実の父親の屋敷に奉公すると決心して出て来たらしい。
「晴れて親子と名乗れずともかまいません。仲間、若党でけっこうです」
と思いつめている。
「千鳥が啼いた」より
伊太郎の若者らしいひたむきさと聡明さが大好きです。父親を慕う気持ちが詠めているといいのですが
   
春めいて千鳥追う若きひとありぬ
親を恋い夢追う背なに千鳥啼く
   

さすがにはなはなさんですね〜。どのお句も情感に溢れていらっしゃいます。重みのあるお句は詠みごたえがありました。「背なに」には、伊太郎さんの実の父親を恋しい気持ちが切ないほどに伝わって来ました。男の背中の哀愁ですね。
(蛍さん)



通之進は居間の縁側に立って、庭を眺めていた。
今日はまた、ひどく暖かくなって、遅咲きの梅がいっせいに開花している。
「兄上、伊太郎が参りました」
「千鳥が啼いた」より
最後は自分にとって何が大切かを理解した伊太郎の姿はさわやかです。通之進さんの描かれ方もファンとしては嬉しい限りです。遅く咲いた梅、という描写があって…これは伊太郎のことだと思って…季語としてはおかしいのではないかと思うのですが作ってみました。
   
迷い消ゆ遅き梅咲く春来(きた)

はなはなさんは通之進さんファンでしたか。伊太郎の明るい未来が垣間見える場面でした。



別に東吾とおとせになにかあるとは決して思っていないのだが、それでも、おとせが東吾の稽古日を指折り数えて待っているらしいのは女の勘でよくわかる。
「千鳥が啼いた」より
そして、濃厚なおるいさんの気持ち…これは詠み甲斐がありました。「おとせとなにかあるとは思っていない」といいながら、思わず張り合ってしまう女心。気になるんですよね。そのあたり、ちょっと濃い目に(うふ)詠んでみました。平岩先生もときどきはっとするような直接的な官能シーンを描かれます。まさに今回がそうかな、と。
   
帯を解く指のぬくもりに涙ぐむ

ここから先、はっきり言って「濃い」です!(笑)でもこれも、「かわせみ」の外せないポイントですものね〜。
「帯を解く……」もう、どうすればこうゆう言葉がスラスラと浮かんで来るのでしょうね〜。そりゃ〜やっぱり好きな人ならば、解いてしまいますよ〜。はぁ〜、濃すぎてため息のオンパレードです。「うふ」って真野るいさんが色っぽ〜く東吾さんに笑いかけていましたね〜。
(蛍さん)



おとせさんへの気持ちをおるいさんは恥じているのですね。だから、「なにを考えてる」と問われて首を振るだけなんですよね。おるいさんの女としての闇がそこにあるのではないかと。
   
ひそかなる私の闇を消してあなた
言葉なく吐息で乞う愛閨(ねや)に満つ
   
春の闇手探りでつかむ男の愛
   

はなはなワールド炸裂でこゆいです〜。はなはな様と同じ場面で同じ感じで「春の闇」を使ってました。春の闇の季語つながりが嬉しかったです〜(^-^) わたしもおるいさんの想いにぐっと入れこんでしまいました。
(のばらさん)
はなはなさんvsのばらさんの「情念系」対決、もうがっぷり四つに組んでって感じですね。乱入なんて身のほど知らずでした、ハイ。(でもあきらめた訳じゃないです〜そのうち、忘れた頃に←まだ言ってる)しかし行数でいったら大したことないはずなのに、なんであんなに着想が湧くのかな〜。
(たまこさん)
「言葉なく」は、もうおおお〜と。言葉になりません。貫禄の官能シーンにまいってしまいました。やっぱり恋に落ちている、でも一緒になりきれない二人には体で求め合う事でしか埋められない心の隙間があるのかもと思います。
(もう一度のばらさん)
不安定な身のるいさんにしてみれば、東吾さんの何気ない動作や言葉に揺れ動いてしまうのですね。「手探りで」には、そんなるいさんと東吾さんの仲をピッタリに表現なさっていると思いました。好きなほど、不安も大きいものですね。
(蛍さん)



男の愛を信じたいのですが、男は気持ちをそうカンタンには言葉にしてくれません。それがかなしいのです。春先のうす寒い部屋で、熱いはずの夜を過ごしても、ふと気づく冷たさがあるのではないでしょうか。
   
両の手で抱(いだ)く背なには余寒あり

「両の手で」にはそれでもやっぱり埋められない心の乾き、もっと、もっとという消そうとしても消す事のできない女心の切なさ、割りきれなさを妄想してしまいました。
(のばらさん)
あ〜もう、私が照れてどうする〜。熱すぎ〜。「余寒」には、るいさんの胸の内の熱い想いが感じられました。
(蛍さん)


今回の「はなはなワールド」は実感がこもっていたかもしれません(わはは) 
ま、ご想像にお任せしますが…結局は自分がどう愛するかだけで、相手の気持ちはどうあれ、信じてすがるのは自分の気持ちの強さだけです。
それはわかっているのですが、こんなにつらいのよ、もっとやさしくしてよ、と言いたくもなる。なんだかおるいさんの気持ちにはつまされます。



 のばらさんの五七五 

情念系に今月も乱入したくて(笑)
はうっ、か、返り討ちでござるかあぁ〜〜〜…失礼しました。捕物関係はどうにも読みきれないので物語の本筋のシーンは抜け落ちてます。きっとどなたかが読んでくださっているはず、とあてにしてます…。
 (UP後に)
皆さん、すごいですよね〜。いろんな視点があるんだあと、アップされてから何度も読み返してしまいました。
「千鳥が啼いた」のおるいさんの気持ちにも入りこんじゃうし、恋愛とは遠〜〜い毎日ですけど、五七五を読む事でバーチャル恋愛かな〜。
(のばらさんの談)

吉田織部は十八年前にお多江が自分の子を産んでいるのも知っているし、その折、父親の証しとして、吉田家に伝わる千鳥の文様のある刀の鐔をお多江に贈って来ている。
  (略)
金象嵌で千鳥を打ち出した刀の鐔は美しいものであった。  
「千鳥が啼いた」より
千鳥、姿もかわいくこじんまりした鳥ですが 、夜、「ぴぴぴぴぴ…・」と飛びながらなく声が聞こえます。闇にすいこまれるような物悲しげな声…。伊太郎の実父の本心は。
   
子よ父よ探す宵闇千鳥啼く



思考はそこで切れ、熱い息が唇を突いて出る。るいはかすかに首をふりながら東吾の背に廻した両手に力をこめた。
「千鳥が啼いた」より
おるいさん、まだこの頃はちょっとした事を考えこんで揺れて、不安がって…。まさにラブラブの恋人同士。もう〜困っちゃう。
   
指先でたどる背の骨春の闇
離る間も消えぬ刻印身に降らせ
   
ひとときを染められて雪とけてゆく
   

こちらもまたまた「濃い」です!でも素敵!はあ〜情念系への道は遠すぎます。ねっ、たまこさん(←仲間にしている)
「千鳥が啼いた」は「情念系」の話には分類されないと思いますがワールド展開できる人は何を読んでも展開できるものだとわかりました(すごすご)。
(たまこさん)
情念系は、のばらさんらしくて良い感じですよねー。「ひとときを」「背の骨」どっちもいいなぁ…「春の骨」って…何かにありませんでしたか?思い出してしまいました。
(はなはなさん)
「もう〜困っちゃう」って、私も言いたいですよ〜。ずっとお若い、のばらさんですのに、こんなに色っぽく切ないお句をお詠みになるなんて、何故に私に出来ないの〜。(笑)「雪とけてゆく」がいいですね〜。身も心も東吾さんにゆだねきったるいさんそのものです。るいさんのように一途に想いをかける女性って、綺麗ですね。
(蛍さん)



おとせのほうは三、四日、江戸にいて法要をすませて狸穴へ戻る予定で、最初は別に宿をとるつもりだったが、
「水くさいじゃありませんか。そんなことをしたら、私どもが東吾様に叱られます」
るいが強引にくどいて、やはり、「かわせみ」の梅の間へ厄介になることになった。
「千鳥が啼いた」より
このシーンおるいさんお気持ちで詠もうとしたのですが挫折…。おとせさんははじめの夫は亡くし、次の夫はあのとおり。「東吾さんに叱られます」と宿を勧めてくれるおるいさんが、おとせさんにはまぶしく、少し切なくもあったかもしれません…。ひねって読みすぎでしょうか(^-^;)よく分からなくなっちゃったかも(T_T)
   
春の宿櫂音(かいおと)遠くなるを聞く

夜の大川を行く舟の櫂音が耳慣れなくて眠れなかったのか、眠れなかったから聞いたのか…。おとせさんはどんな思いだったのでしょうね。
のばらさんの「櫂の音」はですね…すごく考えさせられました。ひねりすぎて…とおっしゃっているのですが、おとせさんはそういう人なんじゃないかと。東吾への思いをひと掻き、前へ進めたいけれど、その櫂の音は遠ざかっていく、その音を聞いているのが恋敵のるいの宿「かわせみ」なのだ…勝手に妄想しましたが、そんなおとせの心に入り込んでしまいそうな御句だと思いました。
(はなはなさん)
どんなに想っても東吾さんとの距離は縮まらない、それが「遠くなる櫂の音」 なのですね。やるせないおとせさんの気持ちが凄くよくわかります。るいさんを目の当たりにして、おとせさんはなおの事、そう思ってしまったと思います。ここは、私も詠んでみたかったのですが、どうにも浮かびませんでした。
(蛍さん)
わたしもおとせさんの心中が気になって仕方なかったです。蛍様はなはな様も感想を寄せてくださった「春の宿〜」ですが、実は…。わたしが櫂音に託したのは「おとせさんの妻であった日の春」だったんです。(当たり前すぎた〜)おとせさんは東吾さんにそれほど「恋」してもない気がして。もちろん、ある程度恋のような想いではあるかもしれないけれど、はなはな様が書いて下さった様に「もうひと掻き」(自分の心の中だけの情熱としても)という所まではいかない。正吉君、おるいさんの存在を想えば自分を律しているのかも、ですね。そのおとせさんが「かわせみ」に泊まる(しかも火事で亡くなった元夫と父の法要の為)法要の間亡夫との日々を思い出すかも。宿の夜、慣れないおとせさんはなんとく眠れない、と。
(のばらさん)
おとせさん分析も色々なのですね〜。のばらさんの「亡くなった旦那さまを偲んで」は、ひとかけらも思いついていませんでした。「男運が悪い」の方に気を取られて、その我が身と幸せなるいさんとを対比して遣る瀬無くなってしまったように感じてしまいました。
(蛍さん)



思いつめていた糸が切れて、我に返ったような伊太郎。武士になること、まだ会いまみえぬ実父のこと、大人になろうとする少年の春の夢、だったように思えるラストでした。
   
少し夢見て春の土踏みしめて

なんとも可愛らしく、自分にもこんな頃があったなぁと思ってみたり…(はなはなさん)



「あきれた。結局、東吾様を誘い出しにみえたんじゃありませんか」
二人だけになって布団を並べてから、るいがいい、東吾は苦笑した。
「千鳥が啼いた」より
遠慮のないちゃっかり源さん大好きです。
   
食べて飲み東吾も借ります毎度あり

「三つ目小僧や〜
のばらさんに、座布団五枚持っといで〜」
「毎度あり」はたまこさんあたりに大受けするのでは(わはは)源さんってちゃっかりしているですよねぇ、実は。
(はなはなさん)
「東吾も借ります毎度あり」超ウケてしまいました。
(たまこさん)



 朝霧さんの五七五 

関東地方はよいお天気になり我が家の鼠の額に庭にも、梅の花が2〜3輪開き始めました。はかなく情緒いっぱいの作品ばかりの中、「千鳥…」は終わりがほっと出来るもので読み返して嬉しくなりました。
 (UP後に)
はいくりんぐ行ってきました。情念系。お〜〜!!はなはな様、のばら様みごとです。すみれさま初めまして。脱帽です。すみれ様の感性みごとです。
(朝霧さんの談)

伊太郎の心中に気がついて、るいが話題を変えたが、彼はそっと席を立って、藤の間へひきこもってしまった。
「かわいそうに、折角、実のお父上のところへ奉公しようって、張り切っていたのに、あんまり、つまらないことばかり、おっしゃるから・・・・・・」
「千鳥が啼いた」より
   
迷い来て 世の荒波に 啼く千鳥

自分の思いがそのまま通らない世の中。ましてそれが、実の親兄弟の中でおこることと知り、伊太郎の心は揺れたのでしょうね。
「千鳥」だけじゃなく「啼く」のほうもちゃんと使ってらっしゃる所も脱帽です。
(たまこさん)
わたしも同じ所で同じように「千鳥」も「啼く」も使ったのですが 脱帽です。「迷い来て」という言葉にただ、父に会いたいと思っている以上の、実父への想いと養父への情愛を しっかり持っている伊太郎らしさが感じられて。。。
(のばらさん)



面を黒い布でかくし、腰に大小、袴の股立ちをとっているところは、近頃、世上で噂になっている勤皇浪士と称して、金のありそうな商家や仏閣をねらって夜盗を働くという連中ではないかと東吾は判断した。
「千鳥が啼いた」より
   
世は不穏 凍星の下 東吾の剣

太刀筋は「春風駘蕩」と言われる東吾さん、でも幕府に向ってくる者に対する心の内と「凍星」という季語がよく合っていると思いました。
朝霧さんの場面選択眼は定評がありますが、夜盗退治のところなんか、詠みにくい所だと思いますがさすがですよね。
(たまこさん)
こう言うシーンて、どうにもこうにも言葉が全然出て来なくて…挫折。朝霧さんはいつもながらすごいです。季語もビシッと決ってますよね。
(のばらさん)
東吾さんの立ち回りの場面も詠んでみたいと思ったのですが、ダメでした〜。朝霧さまの着眼はさすがです。
(蛍さん)



   
熱燗よ かなっこおりの 友いやせ
友のため 芋粥もよし ちり鍋も
   

自分で用意したわけじゃないのに、なんか「東吾さんの思いやり」っていうふうに見えちゃうんですよね。



「それでも、侍奉公がしたいか」
重ねていった。
「実の父親の傍で暮したいか」
伊太郎が袴の膝を握りしめるようにした。
「千鳥が啼いた」より
   
何が今 一番大事と 知る千鳥

伊太郎さんにとって、実の父との縁を切るのは辛い決断と思います。それを乗り越えたからこそ本当の大事なものが見えてきたのですね。
(蛍さん)



 蛍さんの五七五 

今月のお話は二月頃のことと思いますが、本文中に「冬空」や「冬のことだから…」とあり、季語をどのように設定したら良いのかそこから困ってしまいました。二月は俳句の世界(旧暦の二月も春)では、春でいいんですよね。最後の文章に、「早春」とありましたので、迷いつつ「春」としました。
普段は何も考えずに読んでいましたが、結構頭の体操には役に立ちました。それにしても、五七五に関わっていくたびに、言葉を知らない自分を思い知らされてしまいます。
 (UP後に)
結構地味なお話だと思っていたのですが、凄い色とりどりに皆様がお詠みなので、自分はいったい本のどこを読んでいたのかと思います。「初春の客」以上に、るいさんと東吾さんのアツアツの句が多くて、やっぱり「かわせみ」はこうでなくては…ですね。この色っぽさは、初代「真野・小野寺」組に匹敵しますよ。初代のお二人のアツアツぶりには、この年になっても眼のやり場に困ります〜。たった1ページに込められている、るいさんの心の中を凄〜く切なく熱く、皆様お詠みになっていらっしゃって、もう驚きの連続です。私にはとても無理と悟りました。田口トモロウさん風に言うと「蛍には情念系は無理であったっ…」とでもなるのでしょうか。無謀なまねは止めておきます。
(蛍さんの談)

「東吾、寒くはないか」 (略)
「いや、兄上とは若さが違います」
笑いながら応酬した。こういうこともあろうかと、出がけに兄嫁の香苗が紋服の下に真綿をそっと重ねてくれている。そんな義姉の仕草に、ふと亡母を思い出したものであった。
「千鳥が啼いた」より
東吾さんの母上さまは、東吾さんがまだ幼い頃に亡くなったせいか、よく想い出に登場しますね。そのためでもないでしょうが、東吾さんて年上の女性に気に入られる事も多いです。香苗さんに、お母さんが重なっているのですね、もしかしたら、るいさんの中にもお母さんを見ているのかも知れないです。
   
苗香る 偲びて母は 遠き女(ひと)

わっ、香苗さんのお名前が入ってる!ここは詠んでみたいと思ったのですがうまくいきませんでした。



「おっ母さん、若先生だよ・・・・・・」
正吉の嬉しそうな声が門の中へ走りこみ
「これは、若先生」
若党の善助のあとから、おとせがこぼれるばかりの微笑で東吾と源三郎を出迎えた。
「千鳥が啼いた」より
実は、レギュラー女性陣の中では、るいさんの次に(お吉さんは別です)  お気に入りが、「おとせ」さんなんです。るいさんの存在を十分承知しているおとせさんですが、ほのかな恋心は隠しても隠し切れないところが、可愛いいです。おとせさんと正吉君が「かわせみ」に泊まることになった時に、東吾さんが正吉君だけつれて八丁堀に帰り、夜に「かわせみ」に連れて戻るものの、自分は照れくさいと帰ってしまった、とあります。るいさんには気の毒と思いますが、おとせさんも目の前で仲の良い二人を見るのは辛いでしょうね。香苗さんの配慮のお陰なのですが、ちょっとぼんやりの東吾さんにしては、よくやったと思いましたよ。
   
秘めごころ においこぼれる 春淡し

最近は方月館のスタッフとしての側面が強いおとせさんですが、初期の頃は女性としての存在感がお話をいろんな意味で面白くしてましたよね。



せっかくの水入らずの二人なのに、いつも源さんたら事件を持ち込んで来ますね。それを、るいさんの気持ちもそっちのけにして、飛び出して行ってしまう東吾さん。でも、仕方ないですね。男同士の友情は気持ちがいいです。おまけに、るいさんはいつまでも待っていてくれますが、事件は待ってはくれませんからね。
   
春炬燵 お邪魔虫かな 巻羽織

そして蛍さんの「香苗さん登場」もやられた〜でしたが、何くわぬ顔で「巻羽織」句があるじゃーないですか!!「春炬燵」との組み合わせ、まさに今の時期にぴったり、「風」から「花見」に移る間(3月前半)に使わせていただきますよ〜〜
(たまこさん)
「巻羽織」はケガの巧妙です。始めの句は、「春炬燵 ぬくいふたりに お邪魔虫」だったのですが、これでは誰のことか(長助さんてこともありますし)わからないので、源さんを表わすには「巻羽織」しかないと変更しました。使ってくださるんですか〜。嬉しいで〜す。
(蛍さん)



すだちどりの「ちどり」と「千鳥の鐔」の「ちどり」との駄洒落です。この季語は他の方も気がついたでしょうか…。でも、こんな阿呆なことを考え付くのは私だけかもしれませんね。伊太郎さんは、真っ直ぐなすがすがしい若者ですね。義理とは言っても本当の愛情をそそいで、育ててくれたことに気がついたのですから、これ以上の親孝行はないでしょう。
   
清廉と 大空羽ばたく 巣立ち鳥

「巣立ち」を使ったのは蛍さんだけでしたよ。「三つ目小僧や〜、蛍さんにも座布団五枚ね〜」
私も蛍さんの「巣立ちどり」は好きです(わざと最後をひらがなにしてみました。こうするとシャレが通じやすくなるんじゃないかと)伊太郎さんってほんと、さわやか、ステキな大人になっていくんだろうなと期待させてくれます。
(はなはなさん)



「お前、吉田家が怨めしいか」 (略)
「いいえ、私が今日あるのは、やはり、吉田家の父があってのことですから・・・・・・」
それだけで有難い、といった。
「手前は生まれて来たことを大事に致したいと思っています」
「千鳥が啼いた」より
伊太郎さんの言葉に感激しました。「かわせみ」語録集というものがあったとしたら、お気に入りのひとことです。「手前は生まれて来たことを大事に致したいと思っています。」 実の父に逢いたい…と思っている間は、本当の幸せも愛情もすぐ近くにあるのに、見えなかったのですね。 幸せというものは、自分の心持ひとつでどうにでもなってしまう。対照的な二人の若者を通して、自分自身にも言えることと思いました。
   
春の駒 真っ直ぐな目に 日の光

この若駒、今はどんな風に成長しているでしょうか。
「春の駒」の例えが、伊太郎にピッタリで驚きました。すごくいい例えだと思いましたし「目に日の光り」という所も最後のシーンのすがすがしい伊太郎のまなざしが見えるようで。いいなあ、いいなあと思いました。「手前は生まれてきた事を〜」の伊太郎セりフ、この先、麻太郎ちゃんにこそ言ってもらえたら…と思いました。
(のばらさん)



 紫陽花さんの五七五 

(UP後に)
私が一番最後だったんですね。みなさんお早い投稿でがんばってますね。情念系もあるしお食事シーンももりだくさん。で思ったんですが、これは水戸黄門に似ていると。「めし、めし」の八兵衛、どんな問題もさわやかに(ここが大切)解決する黄門様、情念系は入浴の由美かおる。でも先月の初春の春はさわやかに解決していないよなぁと思ったんですが、これは東吾様は印籠をもっていないからだと勝手に想像してしまいました。こんなことを想像しているようでは五七五の道はけわしいようです。
(紫陽花さんの談)

懐から布袋に入った千鳥の鐔を出した。
「お手数ではございますが、これを吉田家へお戻し頂けますまいか。私にはもはや不要の品でございますから……」
「千鳥が啼いた」より
出生の証拠として大切にしまってあったけど、もういらないと手放す決心をしたと き、鐔の千鳥は空に飛んでったんだろうなと思いつくってみたんですが…
   
我が手から千鳥を放つ江戸の空

伊太郎の決心と意志が「千鳥を放つ」としたところによく表されてていると思いました。
紫陽花さんはどうしてもイラストのほうに印象が行ってしまいますが「千鳥を空に放つ」という発想すごくいいと思いました。
(たまこさん)
紫陽花さんのもやはり「千鳥を放つ」というのが効いていてステキです。
(はなはなさん)
「千鳥を放つ」いいですよね〜。紫陽花さんはいつも数は少ない中で印象的にスパっと決っていて。イラストもたまらないです〜。
(のばらさん)
紫陽花さんのご感想のとおりなのですよ〜。大切な「鐔」を手放す場面を詠みたかったのに、無理でした〜。「我が手から」には伊太郎さんの勇気が見えるようです。
(蛍さん)



文章そのままです。源さんの今日の夕食ですね。
   
熱燗でちり鍋平らげ芋粥三杯



オマケも付けておきます。 例の2人組は神林家に侵入に成功しお仕事中のようですが、手が出てる!手が!
   
      

これは香苗さんが出してくれたお菓子とお茶ですね。いっ、いつの間に神林家に〜〜!お湯呑みくんがすました顔を伊太郎に向けている間にお茶托くんの手がぁ!すわっ、お家騒動か!
小さなおててが可愛いいですね〜。美味しそうな羊羹(?)に思わず手が…。
(蛍さん)
そしてもうすっかりお馴染みの茶托君と湯飲み君、二人揃って神林家に侵入とは、やるなお主達!神出鬼没の二人組、次なる目標はどこかしら?
(あっちの管理人さん)
湯のみくんお茶拓くんコンビがあ!そんな所でそんなことを〜と爆笑!
(のばらさん)
例のコンビのその後が、またまた紫陽花さんから届きました!かわいくて、笑えますよ〜。ぜひご覧くださ〜い。
(こでまり)
あのコンビはどうしてあんなに可愛いのでしょうね♪いたいけ、というのでしょうか。羊羹、重くない?とか鐔、持っていってどうするの〜?とか心配になっちゃいます(笑)「我こそは吉田織部の忘れ形見なり〜」ってコンビでお目見得する?それはそれで笑える…!
(はなはなさん)
紫陽花さん、休日返上でオマケ有難うございます!湯のみ&茶托コンビ、だんだん東吾&るいカップルをも食ってしまいそうな勢い。で、でも千鳥の鐔をどうするんでしょう?! まさか茶托くんが鐔になりすまして袋に しのびこみ、吉田家の秘密をさぐる(実は尾張のお家騒動にからんでいた)なんてことは(゚o゚)(妄想癖)
(たまこさん)
実は源さんに尾張藩の秘密をもたらしたのは湯呑み&お茶托コンビだったりして?「夏の夜ばなし」以降源さんになついていたり…しないか(ははは)。
(はなはなさん)
あの2人組は一体何をやってるんでしょうねぇ。それにしてもあのあやしい2人組を受け入れてくれる皆さんは心が広い。うれしい限りです。 その上、茶たくが中に忍び込む妄想話や、自分たちが忘れ形見説まで作っていだだきありがたいことです。
(紫陽花さん)